原作古谷実ものはやはり正解だった。ただ、特に前半は明るいんだよなあ。全般的にもタッチが優しい。あれだけの
殺戮が繰り返されるのに不思議と恐くない。リアルなのに全然恐くない。これをどう映画的に捉えればいいものだろうか、、。僕はむしろもっとキーンと椅子からぶっ飛ぶぐらい怖がらせてもよかったのではないか、と思っている。吉田の優しさが映像に出現してしまったのだろうか。
話に戻ると、なかなか面白い展開で、濱田岳の恋愛物語風でいて、その相対する関係性において殺戮を持ってくるなど大胆不敵であります。(殺戮とファック(こんな表現でごめんなさい。)が交互に出てくるシーンは吉田の考えがストレートに伝わり思わずニヤリです。
演技的にはかまととぶりが今や日本一の名優濱田を軸に、絡み合うムロツヨシの個性演技も素晴らしい。そして何より森田剛のイメージ脱皮させた作り演技には拍手を送ろう。迫力がありました。濱田でさえ一瞬かすんでしまう演技っぷりでした。大した役者です。
その3人に比べれば佐津川愛美ちゃんはちょっとまだまだかなあと思ったけど、結構出演作多い人なんだよね。今回はいい勉強になったはず。
いじめというものを通して現代を深くえぐるというテーマは一応成功していると思う。なかなかの作品でした。拾い物です。
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