小学生の女の子が失踪する。「埼玉県警の奈良」の視点からその後の一部始終を綿密に書き留めた力作です。警察の動きはもとより、被害者家族の生活、奈良の家族の描写が生々しく、とても好感が持てた。
失踪してあっけないラストに至るまでがとても長いんだけれど、でもそれまでを描きたかったのだろうから、仕方がないことですね。
人物の描写は実に自然で生き生きとしていて、実に読み応えがありました。小説の世界だと思えない書きぶりが見事です。
読み終わり前のころから涙が出てきて止まりませんでした。実力のある作家だと思います。次作も楽しみです。
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