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芝居処味一番 第八回公演「鍋」(作・演出 南勇樹)(於in→dependent theatre 1st) 75点

2013-12-22 08:58:58 | 演劇遍歴

ルームシェアを設定しているから当然舞台の中心はみんなが集まるリビングとなる。

冒頭女オーナーがただ何となくテレビをつけている。聞こえてくる音声はなんと演劇でのマナーである。よく劇団の人が注意をするあの内容だが、テレビ放送ということになっている。オーナーがただつくねんと聞いている。

観客でも眠っている人は前の方に座らないほうがいいですね、なんて言っている。ああ、そうか僕もよく目をつむるがそれは失礼なんだ、しかし今回はなんと一番前の席である。少々緊張する。

ハナシはなかなかよく作ってある。しかし理系学生が新寮生とのキモイ一方的思いとそのストーカーぶりは少々無理があるなあとは思った。また終盤のホスト学生と恋愛中の女子学生の妄想話も何か唐突でこれもちょっとという感じ。

しかし、90分飽きさせず面白い。僕は一番前で目をつむることなく全編を鑑賞できた。

ただラストでのあの理系学生の爆発音による衝撃が脳裏を駆け巡り、全員の舞台挨拶に拍手が少ないように思ったが、それは観客のほとんどが唖然としたからだろうと思う。決して作品の出来が悪かったわけではない。ということであるなら、試みは成功したことになる。

なかなか楽しみな劇団である。

 


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