
普通どおり見て行ってたら随分安直な脚本だなあと思っていたが、ラスト付近でうっちゃりがあったよね。映画とは不思議なもので、映画館を出てからいろいろ戻って考えてみると、なるほど,と思わせる作品だったことが分かる。
「Watch me(見ててね)」、がキーだったんだね。何かに没頭してて妻からのこの言葉を失念し作家は子供を事故でなくす。それからは子供に関することが小説のモチーフになる。
この映画の3話は、現実のことなのか書いている小説のことなのか映像では明確にはしていない。だからストレートに3話の話をそれぞれ単純に見ていると(ローマでの女の子探しのハナシはまあ面白いけれど)つまらない話なのである。
しかも第一話の若い女の恋愛の相手が近親相姦だったと言うのもあまりに唐突過ぎるので、ちょっと変だなあと思っていたら、これは小説での話だったらまあ理解できるわけである。
最初と最後だけが真実のことで、後は小説の中の出来事だと考えると実にうまくつじつまが合いすっきりする。
それにしてもちょっと凝り過ぎかなあ。あらゆるところで水のイメージを浮かべさせ(携帯、コイン、腕時計等で子供の水死を関連付ける)ているが、ちょっとねえ、、。
テーマが愛というのも、ちょっとやそこらの表現では現代では描くのは難しいですぞ、ハギスさん。まあ、映画ファンには一見の価値はある作品であります。
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