先日東京に行ったついでに六本木で美術館と映画館に行った。美術館は僕の好きなセザンヌの絵画が90点展示されている。どれも輝くばかりの作品でもうため息が出るぐらい素晴らしい。
一番最初の、まず静物が素晴らしい。少々厚塗りの色彩が何ともいえずいい。ここでまず4,5分立ち止まってしまった。これで初期の作品なんだからやはりセザンヌは末恐ろしい。そして風景画、肖像画、静物画と続いていく。
見ていくと分かるのだが、絵画でありながら立体を意識していく過程が鮮明だ。あまりにそこに集中している絵は僕は本当のところ好きでははないのだが、さすがピカソに影響を与えているというのは分かる。
数ある画家でも僕はなぜセザンヌを好きなのだろうか、、。造形というよりやはり色彩なんだろうなあ、、。彼を冷たいという人がいるが実際目の前で見ているとそうではないことが分かる。画集と本物とでは随分印象が変わるのだ。
出口で一枚好きな風景画の複製画を買おうと思ったが、かなり印象が違いふと見上げると額に入った複製画が売られている。どういう工程なのか、実際の印象と酷似している。いい色彩だ。いいなあと思っていると、横から上品な紳士風の男性がこの複製画の作製工程を教えてくれる。あ、そうか、これは売り物なんだなあ、と当たり前のことを考えていたが、値段は5万円ぐらいだった。しかし、残念ながら家で飾る場所がない。申し訳ない思いでその人から離れた。
スペースがあればなあ、、。春の六本木は今一番のいい季節でした。
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