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うさぎの喘ギ「うさり」 (作・演出 泉宗良)(於・ウイングフィールド) 65点

2018-01-14 20:14:44 | 演劇遍歴

女性3人が入れ替わり人物を変え、(中には恋人の男性まで入る)それぞれのつぶやきをため息がごとく語る劇であります。ただ、65分の半分近くは前半のリフレイン(繰り返し)が続く。

がんきゅう女もそうだったけど、この繰り返しがただ続くっていうのは、何か意味があるのでしょうか。観客はセリフなんか結構覚えているし、同じセリフがまた語られるのは(ちょっと言い方悪いけど)ウザイ。65分なんだけど、結局30分の劇だよね。

がんきゅう女の場合は、2回どころか、3,4回いたるところリフレインされるから、あそこまで行くともう詩の語らいに近くなる。修飾語に近くなります。ポエムです。

でもこの劇は、まったく同じセリフを感情もそのままに語っている。その意味が何なのか、僕には疑問だ。

現代の女性が、何を考え、何を感じ、どう生きているのか、語っている。妊娠という重い出来事を、人生の岐路のように思う人もいる。そして男と女の相違。

そんなさりげない日常を語っている。で、それで、何なんだ、と言いたい気もしてくる。

劇って、芸術全般に言えることだと思うけど、創作するということは、自分の中に存在していることを、どう表現するか、つっかえているものをどう出し切るか、ということなんだと思うんだ。本当に表現したいことをもっと突き詰めて演劇に対峙してほしいと僕は思いました。


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