今日が映画館廃館の日。と聞いただけでノスタルジーが湧き起り見たくなった演劇だ。しかし文学座。臭くないだろうか、そんな危惧を持ちながら結構後ろの客席でこの作品を見る。
登場人物は映画館の関係者7人だ。家族もいればモギリ嬢・映写技師もいる。息子を追って東京からやってきたゲイの恋人もいる。映画なんか見ずにいつも心地よいとか言って館内で休む老女もいる。なんだかどういう展開になるのか相知れない。
ところがそのうちこの7人をめぐる要となる不在の人物がこの演劇のキーだということが分かってくる。その人物とは10数年前にイジメで自殺した弟であった、、。父親も兄も祖父もそしてイジメに関係した友人たちすべてが自分を責めていた。
映画館廃館ということとイジメとは結び付かない気もするが、じわじわ観客を攻めたててくるその演出力と演技。素晴らしいのひと言。
人生終わるまでは何回も立ち直ることができるのだ。明日は必ずやってくる。ストップモーションのラスト。感動に涙が止まらない。
僕だったら廃館の映画館にどの映画を最終上映しようか、そしてどんなポスターを飾ろうか。劇では「シュルブールの雨傘」と「青春の輝き」だった、、。
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