宇宙物理学では超有名なホーキング博士の半生を辿った映画であるが、私のような年齢を重ねた人間からすると、実にほろ苦い、歳月を感じ取ってしまう秀作でもあります。
愛には始まりがあり、そして終わりもある。それを自覚しながらも生活という基盤から抜け出せずに虚構の生活をしている人も多いことだろう。
難病と秀でる物理学学者という側面を持ちながらも、所詮、人の営みというものは家族愛、夫婦愛という得体のしれない愛のしがらみに規制されてしまうのだ。
そんなことをこの映画の終わりにふと感じた。ホーキング博士と宇宙の始まりを思うと同時に、時空の歪みを体験しながら、同時に僕の一生の走馬灯をも見る。実に味わい深い、いい映画だ。イギリス映画ならではの秀作、これにあり。
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