制作総指揮の紺野ぶどうさん。挨拶を聞きながらどこかで見たお顔だと。帰って調べたら昨年SPACE9で見た『夜と星と風の物語』の演出者だった。この作品はすごく幻想的でサンテグジュペリと別役実を合算した壮大な作品でした。今回は総指揮ということですが、秀作がぎっちり詰め込まれていました。
僕が見たのは、中編45分の2作品。50分ぐらいの演劇作品はざらにあるので、何か2本の演劇を続けて見たようで儲けたお得感もある。想像していたより2作品ともしっかりと作られており、中身も濃い。現代演劇の水準の高さを知るところとなる。
まず「シュガー、ミルク、カップ、コーヒー、ダーリン」 作・FOペレイラ宏一朗。
液体から人間に同化している女性宇宙人とある青年との語りが続く、、。固い会話がだんだん二人が愛に変容してゆく過程がとても美しい。凄い。これほどの清廉な愛を僕たちは経験したことがあるだろうか、、。素晴らしい。泣ける!
2作目は「ちかちゃんと巣立つ鳥たちの明日」。作・児玉健吾。
ユニークな作品である。家族をテーマに一人の女の子の旅立ちを描く。ペーパーが輪になり散乱する。そんな小道具に彼らの心情を託している。コメディっぽいんだが、内容は辛らつ。大人になれない親が可愛い。しかし残酷。子供が親を旅立させているかのよう、、。秀逸!
こんな劇が他にも2作品あるらしい。しかも演技者がA,B分かれて全く違う作品になるという。もっと時間があれば他の作品もじっくり見たかった、、。こんな企画は大賛成。また見せて下さい。
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