やっと、年賀状を書き終えたので、昨日の続きを書きます。
『恐れを知らぬ川上音二郎一座』
出演:ユースケ・サンタマリアさん、常盤貴子さん、戸田恵子さん、堺雅人さん、堺正章さん、浅野和之さん、堀内敬子さん、瀬戸カトリーヌさん、新納慎也さん、小林隆さん、阿南健治さん、今井朋彦さん他。
この舞台、前売りで友達から「いく?」って言われたのに「興味ない」と答えた私。それなのに、行った人のブログを読んだりすると、とっても楽しそう。それで当日券ね。まったく!調子のいい人です。
話は実在した川上音二郎一座の話。妻の貞奴が有名ですよね。一座のアメリカ巡業、ボストンでの公演です。悪徳マネージャーにお金を持ち逃げされたり、劇団員が出て行ったり、苦難の連続なんだけど、不思議になんとかなっちゃう。強運の持ち主なのよね。決して、真面目でなく、どちらかといえば、いい加減で行き当たりばったりなのに・・・なんとかなっちゃうから、「恐るべし・・・」なんだろうね。
舞台は堺正章さんの、語りから始まります。これが上手いのよ。笑いを取り入れながら本編とつながります。音二郎が生まれて、貞と知り合って、一座旗揚げまではトーキー映画のようにすすみます。堺さんの語りに、役者さんがあわせるのです。
ボストンでは明日が公演日だというのに、役者がいなくなり中止を迫られるのだけど、音二郎は強行に、自分が現地で観た芝居『ヴェニスの商人』をやろうとする。台本も何もない状態で、舞台を日本の漁村に置き換え、たった一晩の稽古で本番!
外交官小村寿太郎(小林さん)も来るのだけど、この人も舞台にでたりして、どたばたが始まります。なんたって一晩の稽古ですから、セリフも分からないをいいことにでたらめ、セリフに詰まったら、「スチャラカポコポコ」でごまかすというすごさ・・・。
その舞台でポーシャを演じた貞奴(常盤さん)に、たしなめられるのです。結構、自分勝手だし、女癖も悪い音二郎なので、ここぞっとばかりに言われちゃう。この時の常盤さん、気風が良くてかっこよかったな~~。
堀内敬子さんは津軽出身の設定。ずっと津軽弁です。何を言っているか、さっぱりわからない・・・・それがまた大爆笑なんです。津軽弁うまかったなぁ、外国語のようだった。
浅野さんは女形役。これがとってもおかしい。うまく言葉に出来ないのが残念だけど、とにかくおかしい。
全体を通して、もちろん主役は音二郎なんだけど、役者さん一人ひとりの個性がとても生かされていて、誰もが主役!と言う印象を受けた舞台でした。
後半は客席も一体型の「ヴェニスの商人」が始まるのです。瀬戸さんが、「皆さんもアメリカ人のつもりでお願いします」って・・・・「バルコニー席の人はどうやっても目立つから、椅子にかけてある袋の中身をつけてください」って・・・・金髪のかつらなんです。
良かった~~~バルコニー席じゃなくって!って思ったもん。瀬戸さん「無理するなぁ~~」って言っていたけど、お客さんちゃんとかぶってたよ。本当に素人さん?
あ~~長いブログになっちゃった!!最後に一言、上質の笑いを観る事ができました。セリフのテンポ、間のとりかたなど・・・本当にうまい!!稽古の賜物なんだろうなぁ~~
客席に、川平慈英さん・本間憲一さん・今拓也さん・岩崎宏美さんがいらっしゃいました。帰りに小池栄子さんともすれ違いました。顔が小さい!お人形みたいだった~~うらやましい!!