三浦しをんさんの『仏果を得ず』です。
人形浄瑠璃のお話。
・・・・・・って、書くと堅苦しいかもしれませんが、大夫の勉強をしている主人公の伝統芸能に対する思い、師匠への思いに加えて、恋愛も絡んでくるから、面白くないわけがない。
もともと文楽が好きな私にとっては興味深い1冊の本でした。私の場合は人形の動きを主に観てしまうので、三味線・大夫さんにはあまり関心がなかったのですが、この本を読んだら、興味がわいてきました。
主人公の師匠、人間国宝なのですが愛すべきキャラで実にチャーミング。そして、主人公とペアになる三味線の兎一郎さん。
登場人物のキャラが、個性豊かでやりとりが、ほんとうに面白かったです。