坂木司さんの『切れない糸』です。
「和菓子のアン」を書いた方の本です。
和菓子のアンも日常の不思議を解決していく話だったけれど、これもそこは同じ。
設定はクリーニング屋さん。跡継ぎの息子とそれをとりまく、商店街の人々、友人との会話が生き生きしています。実在にある商店街のようです。
この友人、沢田というのですが、聞き上手であり、洞察力が素晴らしい。少しの情報で、いろいろな事を推理し、解決していくんです。ホームズとワトソンの関係と解説にありましたが、まさにその通りだと思います。
主人公は跡継ぎの息子、新井さんです。
和菓子のアンも、この切れない糸も、主人公の一人称でずっと書かれていきます。主人公が相手に対して、どんな風に思ったのかがよく分かります。
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