ローマ皇帝たちを復元してみた:アウグストゥス、ハドリアヌス、ディオクレティアヌスあたりがおもしろい

2022-03-19 11:30:00 | 歴史系




前に古代ローマの(家内)奴隷に転生した話を書いたので、今回は1世紀のローマ皇帝たちを復元してみた動画を紹介したい。なるほど今の技術をもってすれば、白黒のカラー化はもちろん、彫像から当時の姿をリアルに復元までできるわけか。


最初のアウグストゥスは「優男だが聡明そう」で、皇帝というより学生か青年実業家って感じがする(まあその「足りない」部分を名将アグリッパが補ったわけだが)。それ以外については、まあ大なり小なりそれっぽい雰囲気かな(まあ髭や皺の有無ってのも関係してそうだが)。例えばネロなら、知識によるバイアスはあるかもしれないが、いかにも「悪童」の面構えという印象を受けた(まあネロあたりの事績は共和制ローマに憧憬を抱くタキトゥスによって批判的に記述されたものだから、多少割り引いて見る必要はあるが)。





こちらは2世紀。いわゆる五賢帝は血の繋がりがない(擬似的な養子関係)こともあり、それぞれ個性が強くておもしろい。たとえば最大版図を築いたトラヤヌス(初の属州=イスパニア出身)は鮮やかな金髪、ハドリアヌスは俳優でもやれそうなイケメソ(ちなみにあ゛っー!系統の人w)、マルクス・アウレリウスは天然パーマの繊細そうな顔(いかにも哲人皇帝?)、という具合に。





最後は、「3世紀の危機」とも言われた時代の皇帝たちの紹介。「男の娘」皇帝ヘリオガバルスが存外普通だった(極度な放蕩の件は政敵による誇張の可能性もあるが、特異な行動から性同一性障害だった可能性なども指摘されている)のを除けば、まあそんな感じやろなあという顔立ちである。





こちらは3世紀第2段。3世紀の大半はいわゆる軍人皇帝時代と呼ばれ、多くの皇帝が擁立&廃立されたため、量が多くて他と違い二部構成となっている。


寒冷化による異民族の侵入(これは中華地域でも北方民族の南下を促し、八王の乱や永嘉の乱、五胡十六国時代へとつながっていく)に加え、カラカラが帝国全土にローマ市民権を与えたことなども相まって、各地の実力者が擁立されては廃され、短期間に多くの皇帝が入れ替わった時期である(ヴァレリアヌスのように戦争捕虜→獄死みたいなパターンも)。


これを終わらせたのが最後に登場するディオクレティアヌスだが、己をユピテルの子として神格化し、皇帝崇拝を拒絶するキリスト教徒を迫害しつつ(クォヴァディス!)、テトラルキアで分担統治を行うなど強権を振るって専制君主制を始めた人物である。そうして(混乱状態を収める目的とはいえ)苛烈な支配を行ったとされる割に、顔立ちはまずまず穏やかな雰囲気で、その意外さがおもしろかった(まあヘンリ8世ほどわかりやすい感じでもなければ、政策の苛烈さ・寛容さに関係なく、大なり小なりみなさん「平凡さ」をもった容貌をしてるもんやけどなw)。


まあそんな感じで色々突っ込んだりしながら見れるおもろい内容だったんで、みなさんもお暇なときに視聴してみてはいかがだろうか?

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