こないだウエッキーと飲んだ時に、女子大生刺傷事件の犯人のSNSの書き込みが恐ろしいという話を聞き、それにからめてss22で関連する放送を聞いてみた(私は正直なところ、特定の人間に金をつぎ込んで入れあげるのは狂信者か白痴の類だと思っているので、自分の偏りを自覚した上でアイドル系にコミットする人間をむしろ嫌っているのだが、不正確な報道によって問題が隠蔽されるのは許されざることである、と思ったので言及しておきたい)。
私は詳しくこの事件について知っているわけではないのであくまでこの放送を聞いての印象だが、どうも「レッテル張り」が行われているようである。要するに、ちゃんと被害者の立ち位置を検証せず、暗に彼女(とそれを取り巻く業界)の方に問題があったとも取れるような報道のされ方がなされているということだ(そう言えば三鷹事件の時にもSNSを使っていた被害者を批判した野球選手がいたりして問題になってたっけか)。最初から「地下アイドルはファンと距離感が近くそれが今回の犯罪につながった」とする結論ありきの報道からは、あるいはそちらに誘導したい思惑を持った連中がいるのではないかとも感じられる(問題をミスリードして責任逃れをしたい警察か?)。
もう一つ印象的だったのは、ストーカー規制法が驚くほど旧態依然としていることである。規制の対象が色恋に限定されているのに加えて(ちなみに自分は元部下にやられたことがあるんだけど、会社の中での逆恨みによる付きまといや脅迫めいたメールとかはどうなるんですかね?)、2000年にストーカー規制法ができた後でメールも規制の対象に入るまでなんと13年もの時間を要したとのこと。もはやメールが主ですらなくなっていた2013年にようやく導入したことも驚愕だが、ではSNSはというと2年間放置プレイの状態らしい。まあはっきり言って、立法する側が興味がないというか何が問題なのかわからないぐらい無知なのだろうが、我々の生活にも関わりうることなので、嘲笑しているばかりでいるわけにもいかないだろう(もっとも、救いがたい無知の中では下手に動くことが逆効果になることもありえる。たとえば「クール・ジャパン」の会議が行われた時のゴスロリですらない「ゴスロリ」などが上げられるが、有効なアピール方法を考える以前にどういうものか知らなくて一体何をどう進めようというのか。知らないものを知らない言わず専門家も呼ぶことなく何かやろうとすると、ただの税金の無駄遣いによるコメディにしかならない)。
今回の事件をただの特殊な業界がゆえに生じた特殊な案件として認識・処理してしまうと問題がまたも放置されることになる。有名人に限らずSNSを使って活動している人全てに関わりうることなわけだから、署名運動などで法改正に向けて政府を動かしていく必要があるだろう。
※ちなみに、吉田豪の発言に関しては訂正箇所があるそうなので、そちらについてもリンクを貼っておく。
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