届かぬ翼:中世編を彩る名曲

2006-06-25 13:46:09 | 音楽関係

それぞれのシナリオでキャラの作りが違えば、物語のコンセプトも大きく異なってくる(例えばドラクエⅣはこれと対照的)。それぞれのシナリオに対するコメントはまた別の機会に述べるとして、今回は「中世編」にスポットを当ててみたい。まあそうは言っても、シナリオの内容を明かせばライブアライブの魅力は半減してしまうから、その性格を伝えるものとして「届かぬ翼」について書くことにしよう。


曲そのものの良さは言うまでもないが、これほどゲーム内容と連動した曲・題名が果たしてどれほどあっただろうか?調子のいい曲をバックに意気揚々と城を出てみれば、突然かかる悲しげで儚げな曲…このギャップに、ただならぬ違和感を覚えてふと手が止まったプレイヤーも多いのではないだろうか?少なくとも私はそうだった。緑が生い茂る美しい世界を仲間と共に姫を助けに行く…その時の曲が、場を盛り上げるようなものでなく、なぜこのような旋律なのだろうか?


そんな違和感を抱えたまま話は進んでいき、やがてプレイヤーはその正体を知ることとなる。「七章分の内容を前提にこの展開を持ってくるか!」と当時の私は感心したものである(前提が無ければそこまで心動かされることはなかっただろう)。ちなみに、最終章で彼を主人公に選ぶとエンディングで「届かぬ翼」が流れ、やりきれなさに拍車をかけている(テーマソング[?]の“ARMAGEDDON”も好きだが)。


未プレイの人にはこの感覚が伝わらないだろうが、せめて曲だけでも知ってほしいのでリンクを貼っておく(midiは検索すれば色々出てくるので、MP3版をだうぞ)。


(ゲーム全体の魅力として)
このゲームの素晴らしさが「正義とは何か」というテーマを扱っているところにあると言うのなら、やや語弊があると思う(そんなゲームはいくらでもあるし)。そうではなく、中学生、そしておそらく小学生にでも理解でき、かつ高校生以上のプレイヤーも(個人差はあるだろうが)納得させれるカタチで「正義とは何か」を提示したという汎用性にこそ、その真価は求められるべきではないか。


つまり、私の評価方法で言えば、「作者が何を表現しようとしているか」ではなく、「それをどのように表現しているか」という段階にこのゲームの真骨頂があるのではないだろうか。


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