岐阜の根尾谷を訪れた。かっての濃尾大地震の震源地としても知られるが、ここには日本三大桜と評される「淡墨桜」があるところでも有名である。千数百年の歴史を刻むといわれるこの桜、ヒガンザクラ(エドヒガンの園芸種とされる)の古木である。その歴史は近年に入って雪によって一の枝が折れたり枯死寸前までいった危機があったという。若い根継ぎをして生き返らせた前田利行翁の努力とか、作家宇野千代の保護の運動などがあり、何よりも根尾谷の人々の献身的な保護活動が実を結び今にして人々を魅了する姿をとどめている。
その幹は深い皺を刻んであたかも妖怪のようであり「神」的な雰囲気を漂わせてさえいる。多くの人を魅了するのは、長寿であるが故の異次元の世界に通ずる「神」的な雰囲気に惹かれてなのかもしれない。
花はあくまでも可憐なヒガンザクラであるが、散り際にはうすく墨色になって散っていくという。残念ながらその姿を目にすることは出来なかったが、いつかまた訪れて墨色に散るこの妖怪の真の姿を目撃したいものである。
その幹は深い皺を刻んであたかも妖怪のようであり「神」的な雰囲気を漂わせてさえいる。多くの人を魅了するのは、長寿であるが故の異次元の世界に通ずる「神」的な雰囲気に惹かれてなのかもしれない。
花はあくまでも可憐なヒガンザクラであるが、散り際にはうすく墨色になって散っていくという。残念ながらその姿を目にすることは出来なかったが、いつかまた訪れて墨色に散るこの妖怪の真の姿を目撃したいものである。