森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ツメレンゲ

2012年01月14日 | 自然観察日記
日々迷いの連続。「これでいいのか?」と自問の日々です。公園の里山植生の一定の部分を実質自分が掌握している現状で、どこをどう手を加えるか。あるいは手を加ええいけない部分をどこにするかなどなど・・・。「里山生態系」「多様性」「自然保護」「種の保存」「貴重種」などという単語が並ぶと何もしてはいけないという気にさえなります。一方、国が税金を使って公園化している場所ですから、多くの人が利用して目的が達成されます。注目を浴びるような里山つくりという改造をしていく必要があるのです。すでに「里山の生活」が存在していない場所に「里山」を再現するというのはどこかに矛盾を感じます。考え始めると「里山」とは何かが見えなくなってしまいますね。
それでいてストレスがたまらないのはいい性格で、落ち込みそうになったら野歩きということをしていたためなのでしょう。結局「里山」は正常な精神に戻してくれる場になっているのが自分自身のケースですね。

ツメレンゲ:ベンケイソウ科の小さな種で岩場などに時々見つかります。なんでこんなところに住んでいるのか思うくらいの場所で結構変わり者。傍から見ると不可解な場所でも当人は居心地がいいのでしょう。花期もめっぽう遅くて冬枯れの頃にも花があります。「生きる」ということは中途半端ではいけない。徹底的に環境に適応する必要があるのだということを教えてくれる気がします。