森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

トドマツ

2012年01月29日 | 自然観察日記
裸子植物は種子植物のなかで下等なものとされます。面倒な話になりますが、種子を作る部分、胚珠(はいしゅ)が心皮(ざっくり言ってめしべ)によって包まれず露出していること特徴とされる一群で、恐竜時代は北極圏にも繁茂していたようでいずれも木本で草本はありません。生育面積は大きいですが、種類数は少なく日本ではスギ類、マツ類、ヒノキ類などが自生しソテツなどもわずかに分布します。イチョウはもともと中国のものが移入され広がったもので自生はありません。イチョウとソテツの「精子」が日本人によって発見されたことは有名ですね。マツ類やスギ類には精子はありませんから、裸子植物とはいえど前種とはまた一段と進化のレベルが違います。

トドマツ:マツ科 北海道に自生。よく一緒に話題になるエゾマツとの違いは、葉の先端が2つに割れているかいないかが簡単な区別点です。写真の個体は鉢に植えられたものを写しましたので葉の量が少なめですが葉の先端が2分していますからトドマツになります。

エゾマツ

2012年01月29日 | 自然観察日記
この鉢は個体はエゾマツ。葉の付き方は自然界ではもっと扁平になっている場面が多いのですが、葉先は2分せず尖っています。