森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

クマヤナギ 冬を越した花序

2012年04月04日 | 自然観察日記
残雪期で都合のいいのは緩斜面ならどこでも歩けるということ。困ったつる植物を切るにはこの季節は適しています。クマヤナギもつる性の植物ですが、この個体は切らずに観察用に保存しておくことにしました。
これは昨年花を付けた花序ですが枯れているわけではありません。リョウブやヤマウルシなども同じようなものが枝先に見られますが、クマヤナギは一見枯れ枝状態に見えますがしっかりと生きています。よく見ると、黒っぽい枝ですが緑色も確認できます。

クマヤナギ 果実のもと

2012年04月04日 | 自然観察日記
花序の先端についているぼつぼつを拡大してみました。どうみても枯死した果実の後のように見えますね。ところが、春とともにこれが膨らんでくるのです。やがて青くそして赤く最後は1cmほどの黒く熟した実になります。それも初夏7月頃。なんと今年の花も咲く頃で花と実が一緒に存在するといった面白い現象が見られます。