森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コモチクジャクヤシ 若い実

2012年04月14日 | 自然観察日記
ヤシ科の植物を見るのは新潟県では植物園が最適です。県立の植物園では大型のヤシ類が数種類植栽されていていろいろ参考になります。シュロなどある程度耐寒性を持っているものもありますが、ヤシ科の植物はほぼ熱帯性。なぜこの仲間は寒地に適応しようと進化してこなかったのでしょうか?。構造的な問題があるような気がします。
イネ科は形成層の関係で木本であっても広葉樹とは違い年輪形成はできません。年々肥大して大木になるということはありませんが、茎は成長は遅いものの強靭で30mくらいの樹になるものもあります。ヤシ類の幹の断面を詳細に見ているわけではありませんが、維管束の繊維が硬化発達するのではないでしょうか。
コモチクジャクシヤシという種の若い果実です。よくよく見てみるとその配列の規則性がよく分かりません。ヤシ科の花はすごい量の小さな花が塊になって垂れ下がります。この段階の花の付き方はきっと規則的に配列しているのでしょうが、結実した花には必然性がないために結実した位置の花軸が発達するためにこうなるのでしょうね。