目にも鮮やかなトケイソウの花、今回はしべに注目です。花を上から覗ぞいてみるとなかなか面白い構造が見えてきます。雌しべは1本ですが先端は3分裂し柱頭は3つ。雄しべは5本。3本に分かれた雌しべは雄しべの間に伸びているのですが、雄しべが5本のため2-2-1という配置になっています。もう一本あると収まりがいいのになぁ・・・。あいにく双子葉類には3数性の花はありませんから、こうなることはいたし方ない現象なのでしょうか。ちぐはぐさがあっても両しべが重ならない当たりも面白いですね。さらに、柱頭も葯もみんな内側(下方)に向いています。花冠にもぐりこんだ鳥か昆虫が出入りするときに受粉がしやすくなるような仕組みなのでしょう。上手くできています。