昨年の花の後が壊れずにそのまま残っているのは、オヤマボクチです。雪に押されても型崩れがあまりありません。春の乾いた空気はよく乾燥します。まさにドライフラワー状態ですね。その枯れた茎が出ている辺りに瑞瑞しい若葉が開き始めました。白い毛が目立ちフワフワした感じ。この綿毛を利用して、越後の人は蕎麦の「つなぎ」に使ったり、団子の中に入れていわゆる草もちにしたりします。
急な下り坂で膝に違和感を覚えるころ、ようやく目的の下山口に着きました。その手前の杉林に隣接した日陰の草地にヤマアイの群落が出来ていました。つい見逃しそうな花ですが、先日の強風で痛んだ葉が可哀想な状態ですが、かすかに雄花が開いています。藍染として有名なアイではありませんが、この種も多少染色に利用されたといいます。長岡辺りでは見かけない種ですが、新津あたりの里山には沢山ありましたから、比較的海岸に近いところに住んでいるようです。