森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

テンニンソウ

2013年02月02日 | 自然観察日記
テンニンソウはブナ帯の幾分湿った場所に大きな群落をつくる種で、越後でも奥山に行くと良くみられます。ここは群落を見せる場所ではありませんから、少量のテンニンソウが展示栽培(?)されていました。私の中ではテンニンソウは「里」の花ではなくて「奥山」の花。人のほとんどいない深い深い山の中で出会う花のイメージで、日常から離れて別世界に来たという証の種でもあるのです。派手な花ではありませんが「テンニン」という言葉の響きもあってなんとなくそういう気分を持つようになりました。(でも、花の語源はよくわからないとか・・・)
同じ属にミカエリソウがあります。図説ではこちらの方がずっと美しい花を持ちます。まだ見ていない種ですから、一度ミカエリソウの大群落を見てみたいなぁと思っています。西日本の種ですね。