森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ユキワリコザクラ

2013年02月25日 | 自然観察日記
箱根仙石原湿性植物園の園内には高山植物エリアもあって北地の植物の様子も鑑賞できます。まだユキワリコザクラの花が残っていてカメラに収めることができました。あまりいい状態ではありませんが、もの珍しさと記録ということで撮りました。
サクラソウの仲間ですが、ユキワリソウの名前を持つ種です。越後では雪割草というと普通オオミスミソウを指しますから少々まごつくかもしれません。しかし、ミスミソウを雪割草というよりはハクサンコザクラなどのサクラソウを雪割草とした方が実態に合っていると思います。ミスミソウの仲間で雪を割って出てくるものを見たことがありません(雪をかぶっている姿はよくみます)。
このユキワリコザクラの本種はユキワリソウで、この種は県内でも県境の尾根筋の湿地などに点々と自生しています。しかし、数はすごく少なく大切に保護しなくてはいけない種です。このユキワリソウにくらべもっと特殊な種がこのユキワリコザクラになりますが、北地のごく限られた場所にみられるそうです。