春には落葉するというヤマコウバシが枯葉を付けて雑木林に点在していました。新潟県に自生を見ない種ですが、もうセツブンソウが咲き乱れている季節なのに枯葉がそのままの状態という光景には新しいものを発見したおももちです。新潟で言えばコナラ属のいくつかの種で落葉の遅いのが見られますが、ほとんどの葉が残っているものはまずありません。あるとすれば、昨年遅くに枯死して離層を作り損ねた個体くらいでしょうか。しいて言えば海岸線に生育するカシワがいつまでも葉をつけている種と言えるでしょうか。
ヤマコウバシはクスノキ科の低木です。クロモジと同じ属ということなので枝を少し折って匂いを嗅ぐと確かにいい香り。クロモジほど強くはありません。一様に枯れていて引っ張るとポロリと落ちます。離層が形成されているようですが、春暖かくなると落葉する・・・。面白い習性ですね。