イタビカズラの張り付いた大岩の地際にはミチノクエンゴサクがたくさん花を咲かせていました。知る人ぞ知る早春の花。スギ林の中に合ってスギの落ち葉の間からいくつも顔を出しています。写真を撮るためにスギの葉を除くのに一苦労です。県内の山間には点在しているようですが、分布にむらがあり、たとえば丘陵公園内には全く確認していません。しかし、この月不池周辺には普通に見られました。生育する地点周辺は個体数が多いのに、少し外れるとまったく見られないといった感じです。同じような環境は県内至る所にあるのですが、種を拡散させる要因は何なのでしょうか?
他のエンゴサクの仲間に比べ花がとても小さいのでこの種と分かります。といっても、花の色などを見ると個体変異が多いことに気づきますから、地域差が大きい種のように思います。この個体はかなり青みが強い個体、少し離れて赤味の強い個体もありで花色については安定した形質にはなっていませんね。