森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ガガブタの殖芽 ①

2017年02月10日 | 自然観察日記
サンライトホールにつながる高山絶滅危惧植物室にはいると最初に目についたのがガガブタの殖芽。ガガブタのみならず水草は殖芽というものを作って越冬するものがあります。もちろん花を咲かせ種子を作り子孫を作ることはできるのですが、無性生殖の一つとして水中の休眠芽というところでしょうか。ガガブタの殖芽は初めてで貴重なものを目にすることができました。

ガガブタの殖芽 ②

2017年02月10日 | 自然観察日記
ガガブタの花は子供の頃に用水に咲いていたという記憶を持ちますが、最近自然界ではとんと姿を見ません。花びらの細かなデザインが印象的な花でとても美しいものす。多くの水草がそうなのですが、農薬の影響や環境の変化で現在は絶滅危惧種に指定されている種です。そういう貴重種ですから簡単に自然界で見ることができないのは当然なのでしょうが、近隣に生育しているのならせめて丘陵公園の里山の一角に保存し繁殖させたいと思う次第です。

フサタヌキモの殖芽

2017年02月10日 | 自然観察日記
殖芽つながりでもう一例。
これは、丘陵公園で昨年確認された絶滅危惧種のひとつのフサタヌキモという水草の殖芽です。食虫植物のタヌキモの仲間であまり捕虫のうを作らない種のようですが、詳しい生態は目下観察中というところ。越冬の様子を確認するために水から出して撮ったものです。何層にも巻いた葉が中心の芽を保護しているような小巣がうかがえます。陸上植物の冬芽の水中版というところでしょうか。注意深く観察を継続し保護増殖に努めていきたいと考えています。