小笠原諸島の固有種でシソ科の多年草。生育している地域が限定的でノヤギの食害や生育地の土砂崩壊で激減している種だそうです。自生地での個体は300株ほどという超一級の貴重な種です。絶滅危惧IA類(CR)(環境省レッドリスト)になっています。「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で国内希少野生動植物種に指定(環境省)されたため、自然状態で安定的して存続できる状態にために国(環境省、農水省、国交省)の「シマカコソウ保護増殖事業計画」といのができているのだそうです。
花は11月から1月にかけて咲く種なので私が訪れた時がちょうど花の季節。周辺に植栽されているものの多くが冬枯れの状態なのにこの一角だけが異彩を放っていました。絶滅危惧種ではあるものここでは生育は順調なように見えます。花付きの良い株が育っていました。各地の植物園などに分散育種して種の保存を図っているケースがありますが、シマカコソウもその対象のものかもしれません。増殖がうまくいき現地に戻されるような状態になることを期待しています。