森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミミブサタケの仲間かな?

2010年04月24日 | 自然観察日記
 この時期はあまりキノコの仲間は多くないので「キノコ眼」にはなっていないのですが、地際から赤い色が見えると目線はそちらのほうへ行きますね。チャワンタケかなと思ってみたものの、おわん状になっていないので、むしろミミブサタケに近い種の気がします。過去にミミブサタケと思われるものを初夏に見た記録がありましたから、秋のキノコというより春から夏のキノコかなと考えています。でもこの色具合のミミブサタケは図説にも載っていませんね。

スミレサイシンの白花に出会いました

2010年04月23日 | 自然観察日記
 偶然です。スミレサイシンの咲く切り通しに目をやると、青い花の中に白い花が混ざっていました。少し土砂が崩れて下方にずり落ちた緩斜面に数個体が開花中です。私は始めての出会いで、ちょっと興奮しました。周囲の人がカタクリの白花探しの話をしていた矢先ですから、この発見はなかなかタイミングがいいのです。

スミレサイシンの地下茎

2010年04月23日 | 自然観察日記
スミレサイシンは「とろろスミレ」とも言われ地下茎が太くて、これを摩り下ろして食用に供したとされています。一株掘り出してしらべるとこんな感じです。この地下茎の長さには驚嘆しました。毎年何cm成長するのでしょうか、1cmとしても10年は生きているという計算になります。3個体と思っていたのが実は1個体で地下茎でつながっているということにも驚きです。株分けや種子も期待して増殖させないといけませんね。

靴下を履いたウサギ

2010年04月22日 | 自然観察日記
 僅かに残雪が残る里山では、ノウサギは冬の装いから夏の装いに変わろうとしています。見通しの良い雑木林をまだら模様のノウサギが走りました。足の白い毛が最も遅いのでしょうか、靴下を履いているように見えますね。
 この冬はおよそ2mくらいの積雪を記録しました。盛りのころはウサギにとって餌探しが大変だったようでタラノキやコシアブラなどの芽や樹皮をかじってしのいだようです。その痕跡が目線より上にありますから今年の雪の多さが分かります。しかし、そろそろ多くの新芽が伸びだしていますからノウサギにとって至福の時間が訪れようとしています。

リスも健在です

2010年04月22日 | 自然観察日記
 ホンドリスも動きが活発になってきました。葉がないこの季節は野鳥ばかりでなく、リスやウサギを観察するには最も適した時期ですね。タイミングさえ合えばしばしばこんな可愛い動物を目にすることが出来ます。
 このリス、貯蔵したクルミの実でも食べているのでしょうか。しばらくの間木の枝に留まって私を楽しませてくれました。

サクラに迷う  ①

2010年04月21日 | 自然観察日記
 日本の花木の代表格がサクラ。越後はまさに今がサクラの盛りで、どこもかしこも綺麗です。一年で一番いい時期になりました。しかし、このサクラ、分かるようでなかなか分からない難しいものです。
 今、里山で咲いているサクラはどうも2種類ありそうで、それを比較してみました。いろいろ考えて、今のとこのろの結論は、左側がヤマザクラ、右がオクチョウジザクラです。越後でいう「ヤマザクラ」は普通カスミザクラのことなのですが、これは本物の「ヤマザクラ」(西日本に分布している)と判断しています。ヤマザクラとカスミザクラは花の咲く時期がかなり違います。オクチョウジザクラと一緒に咲いているのですから、カスミザクラではありません。花と葉が一緒になって展開してくるのはヤマザクラの特徴でオクチョウジザクラと違います。樹もそれほど大きくはないとしても、6-7mはある亜高木でオクチョウジよりおおきいですね。

オクチョウジザクラのガク ②

2010年04月21日 | 自然観察日記
 これはオクチョウジザクラのガクで、毛の多いのがわかります。これは比較的分かりやすい個体ですが、実際は結構バラエティーに富んでいて、太平洋側のチョウジザクラと紛らわしいものがあって図鑑などの説明書きに合わないものが沢山いるんです。

ヤマザクラのガク ④

2010年04月21日 | 自然観察日記
ヤマザクラのガクには毛がありません。こちらは典型的なスタイルで、確信しました。いままで新潟にヤマザクラはあるとは思っていなかったので、少々動揺しています。ヤマザクラは海岸線に沿った低山帯に分布しているのでしょうか。サクラの時期にしっかりと山歩きをしていなかったことに反省です。

ヤマザクラの花 ⑤

2010年04月21日 | 自然観察日記
ヤマザクラの花です。この花だけ見ていても他のサクラと何がどう違うのかなんてわかりません。面倒くさいから、山で咲いているものはみんな一まとめで「ヤマザクラ」で不都合はありませんね。

ネコノメソウの大群落

2010年04月20日 | 自然観察日記
 丘陵公園の里山フィールドミュージアムの素敵な景観はカタクリだけではありませんよ。ネコノメソウの大群落も勝るとも劣らない存在です。でも訪れる人がほとんどいなくてもったいないですね。雪も溶けて園路はようやく歩けるようになりました。もう1週間くらいが見頃でしょうか。

赤い風変わりな花

2010年04月20日 | 自然観察日記
 ヘーゼルナッツの親戚、カバノキ科のツノハシバミの花です。過去にも紹介しましたからご存知だと思いますが、雌花ですね。とても小さいのですが、私の目にストンとはいってきてしまいます。長いこと野歩きをしていると、普通には見えないものまで見えてしまいます。でも色や形がなかなかユニークな花ですね。花といっても長く赤いものは雌花の柱頭で、花弁などありません。いやあるのかな?この花を分解して中を覗いたことがないので決めつけることは出来ないなぁ・・・。