地に転がっている朽木の間に黄色の物を見つけて掻き出して見ると、それはワルナスビの果実です。腐敗することなく一冬越していまだ鮮やかな色彩を保持しています。凄い防腐性を持っている果実です。ちょっとした驚きです。この果皮は雑菌の侵入にはとても強い耐性があるのでしょうね。人の生活に何か役立つ物質がここに潜んでいるかもしれません。どなたか研究して見てはどうでしょうか・・。
知人の家にお邪魔したときに、今年の冬の大雪で大切にしていたマツの樹が倒れた話を聞きました。まだ種名は分かりませんがオーストラリア産のマツだそうで(葉は2枚)、おそらく県内には他には無い貴重なもの。現場を見てその惨状をなげいたものです。直径20cmくらい樹高は7~8mはあったでしょうか、雪の重みで根元近くから折れていました。そのマツの果実がとてつもなく大きいのでびっくりです。日本のアカマツの果実と比較してみるとその違いがよく分かります。その果実から種子を取り出せればそれでまた栽培できますから挑戦して見ようと思います。
里山に、今盛りと咲いているキクザキイチゲの拡大写真です。多数の雄しべと雌しべで出来た花ですね。雄しべの長さも各サイズがあり葯の熟すタイミングも微妙にずれています。比較的原始的な形態をしている花で、花弁がありません。花弁のようなものはガク片です。さて、その違いは何でしょうか。実は花を構成する花被が2種類存在するときに外側をガク内側を花弁と区別します。キクザキイチゲの花は複数重なってはいるものの一種類の花被ですから花弁ではなくガクとなります。
調べてみると、県内にコウノトリが訪れていることが分かり二度びっくり!3月20日の新潟日報で報道されていました。この写真はそのときに載ったもので、小林嘉勝さんという方が撮影されたのだそうです。そのときのネットの記事は以下のとおりです。
『福島潟にコウノトリ飛来 17年ぶり、野鳥愛好家が目撃
幸せを運ぶとされる国の特別天然記念物コウノトリが19日、新潟市北区の福島潟に飛来した。全身が白く、翼の先とくちばしが黒いのが特徴で、福島潟で確認されたのは1993年4月以来、17年ぶり。
19日午後2時半ごろ、野鳥愛好家の小林嘉勝さんらが、北の方から飛んで来くるのを目撃し、田んぼに降り立ったところをカメラに収めた。情報が寄せられた「水の駅ビュー福島潟」は、保護・増殖活動に取り組む兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)へ照会。足輪の色から、2008年4月にふ化した雌と識別された。 新潟日報2010年3月19日』
この記事を見て確信しました。長岡近辺にコウノトリがいますよ。是非探してみてください。見つけたら長岡科学博物館に知らせてあげてください。
『福島潟にコウノトリ飛来 17年ぶり、野鳥愛好家が目撃
幸せを運ぶとされる国の特別天然記念物コウノトリが19日、新潟市北区の福島潟に飛来した。全身が白く、翼の先とくちばしが黒いのが特徴で、福島潟で確認されたのは1993年4月以来、17年ぶり。
19日午後2時半ごろ、野鳥愛好家の小林嘉勝さんらが、北の方から飛んで来くるのを目撃し、田んぼに降り立ったところをカメラに収めた。情報が寄せられた「水の駅ビュー福島潟」は、保護・増殖活動に取り組む兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)へ照会。足輪の色から、2008年4月にふ化した雌と識別された。 新潟日報2010年3月19日』
この記事を見て確信しました。長岡近辺にコウノトリがいますよ。是非探してみてください。見つけたら長岡科学博物館に知らせてあげてください。
彼がなかなか来ません。到着したのはそれから40分くらいした時で、運悪くこの間に対象の鳥は農作業で来た車に追い立てられて飛び立ってしまいました。当初は100mくらいの距離でしたが、そこからさらに100mくらいの奥に飛び立ってしまいました。降り立ったカヤの原を一応確認したものの、堤防からの目線が低すぎてFさんが到着した時には降りた辺りでは確認出来ずじまいでした。残念!。証拠もないのにコウノトリだといっても信じてくれる人もいないでしょうが、このまま口閉ざすのも出来そうにないのでお話しました。この写真は、飛び立った直後のものなのですがなんとなく影が分かりませんか?
14日、訳ありで日本赤十字病院の6Fの休憩ホールから脇を流れる信濃川をなんとなく眺めていたときです。堤防下に広がる畑地に大きな鳥がゆったりと舞い下りました。アオサギかな・・と気を留めるわけでもなくしばらく眺めていましたが、一瞬「違う!」と脳のどこかが叫びます。「まさか!」・・。鳥に余り詳しくない私ですから、疑心暗鬼になって頭の中の図鑑を必死でめくっていました。でもやっぱりそこでの結論は「コウノトリ」です。県内はトキで右往左往ですが、それ以上に貴重なはず。このまま見過ごすわけには行きません。それを確認すべく野鳥の会の重鎮Fさんに電話して、「仕事中でもこっちのほうが重要だよ」と呼びつけて確認してもらう手はずをとりました。
その間、私は病院を飛び出して脇の堤防に上がり、彼が来るまで対象を見逃すまいと必死です。あいにく愛用のカメラはありません。しかたなく携帯のカメラで対象を狙ってみたものの案の状の解像で話になりません。
コウノトリ:1m以上で大型(アオサギ以上)、翼の先は黒くその他は白。嘴は黒っぽい。
その間、私は病院を飛び出して脇の堤防に上がり、彼が来るまで対象を見逃すまいと必死です。あいにく愛用のカメラはありません。しかたなく携帯のカメラで対象を狙ってみたものの案の状の解像で話になりません。
コウノトリ:1m以上で大型(アオサギ以上)、翼の先は黒くその他は白。嘴は黒っぽい。
アブラナ科のタネツケバナです。花弁は4枚。このグループを十字花植物とも言います。4枚の花弁が大きな特徴です。しかし、おしべの数はなんと6本。8本なら納得もするのですが、なぜ6本なのか?花弁もおしべもほぼ同じところで元になる細胞が出来るはずで、その原基ともいうべき細胞の動きが不思議ですね。
雌しべの柱頭は大きく細かく分裂しています。鞘に沢山種が出来ますが、その分だけの数が分裂しています。その数は何数性なのでしょうか。機械があったら拡大鏡で調べることにしましょう。
雌しべの柱頭は大きく細かく分裂しています。鞘に沢山種が出来ますが、その分だけの数が分裂しています。その数は何数性なのでしょうか。機械があったら拡大鏡で調べることにしましょう。
カタクリは、種が発芽して7-8年しないと開花しない花といわれています。1年目は細いネギの苗みたいな個体で2年目からは葉が横広の1枚葉。花をつける個体は決まって2枚葉です。球根は地下30cm以上はあるでしょうか、かなり深いところに作るようになります。おそらくネズミなどの食害に遭わないようにするためでしょうか。大変な苦労をして開花株に成長するのですね。しかし、一度開花する株になるとかなり長い間花を見せてくれるのです。
越後丘陵公園のカタクリがようやく見頃になりました。といっても100万株といわれる群生地全体ではおよそ3分咲きといったところ。ここは傾斜地になっていて、上部1/3くらいはもう満開、中1/3は5分咲き、下部1/3は咲き始め。まだ厚く雪が被っている場所さえあります。そんな状況ですから、まだしばらくは楽しめることになりますね。急勾配の階段道脇に緩斜面の舗道も整備されましたから足に自身のない方も無理なく来れますよ。この近くではこれほどの群落は聞きませんから是非訪れてください。
こちらはナデシコ科のオランダミミナグサです。花弁は5枚でわずかに切れこみがあります。おしべは10本で雌しべの柱頭は5個に分裂していますね。この種は5という数字で統一されていますから、ノミノフスマやハコベなどとは別のグループとして区分されます。雰囲気はよく似ているものでも、細かく見ると列記とした違いがあるのですね。
ナデシコ科の雑草の代表格ノミノフスマです。この科は花弁は5枚と相場はきまっているのですが、10枚あります。いえいえ、実はこれも5枚で、切れ込みが大変深いので10枚に見えているものです。ハコベも結構切れ込みが深くて10枚に見えるのですが、これほどではありません。それはそうと、雌しべの先は3裂していますね。おしべの数は10本なので花弁数やおしべ数は5の倍数であるのに、なんで雌しべのほうは3という数なのか?
各種の花にはこの数字に規則性がありそうで、しっかりとした考え方が示されていないような気がします。元になる細胞の分裂の様式に何かしら秘密があるのでしょうか。
各種の花にはこの数字に規則性がありそうで、しっかりとした考え方が示されていないような気がします。元になる細胞の分裂の様式に何かしら秘密があるのでしょうか。
アセビの中を覗いてみました。真ん中に雌しべの柱頭が除いていてその周りには雄しべが配置されています。葯が裂解していて花粉のぶつぶつがみえています。雄しべは10本あることになっていて、花は5枚の花弁が融合した形になっていますから、5数性の花ということになります。ところで、雄しべのうしろにひょろひょろとした毛のようなものはなんでしょうか。雄しべに付属する刺状突起で大きなツツジ科のグループの中でアセビなのどグループ(スノキ亜科)の花には結構普通に見られるものです。どんな働きをするのでしょうね。
こちらはスギがフジの攻撃から身を守った例です。スギの横への成長がフジの締め付けを断ち切ったのでしょうか。それとも、フジに何かしらの病変があって枯れこんだのでしょうか。いずれにしてもスギが耐え忍んだものですね。スギの勝ちというところ。しかし、締め付けられた痕跡は痛々しいもので、これでは材としての価値は無く利用されることは無いでしょう。
里山の杉林を歩いて気づいたことですが、手入れが悪い場所ではつる植物が我が物顔ではびこっているなかでも静かな激しい戦いがあります。これはフジがスギに絡み付いてとうとう絞め殺したものです。締め付けられたスギは苦し紛れの対応として、フジのつるをまたいで組織を伸ばして下部に接合したり、上部のこぶでは細い根を出して何とか栄養や水を求めてもがいた様子が伺えます。しかし、力尽きて葉がなくなっていて枯れてしまいました。この戦い、フジの勝ちというところ。でも、宿主が枯れて倒壊すれば、隣の樹につるを伸ばし絡みつかない限り自らも倒れこんでしまいますね。