森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミョウガの実

2011年10月25日 | 自然観察日記
中央にある三角形をした緑色をしたものが実ということになります。これが裂けて反り返り、その内側が光沢のある赤い色をしているので「花」に間違われるのですね。これも、種子を動物に食べてもらうための工夫の一つと考えられます。
ところでミョウガは茎に花がつかない(葉の腋につかない)というとても変わった習性をしている種なのです。葉や花が地上から出てくるというのは他にはないですね。

カキノミタケ

2011年10月24日 | きのこ・菌類
なかなか珍しいキノコです。柿の種にのみ発生するキノコとされていて、名前もカキノミタケ。珍しいキノコではありますが、この菌が見つかった近辺の柿の種を探せば結構沢山見つかります。つまりこのあたりに城があるということになります。それ以外の場所では探すのは大変でしょう、貴重種です。

寄生菌に犯されたスッポンタケ

2011年10月24日 | 自然観察日記
見慣れないキノコがいくつか発見されました。何だろうかと悩んでいろいろと調べてみると、このキノコの下にスッポンタケの「卵」様のものがあります。そこでキノコを知る知人との話の中でスッポンタケに寄生菌が付着して奇形状態になったものと推測しました。こういう状態のものが非常に多くてまともなスッポンタケがありません。今年のスッポンタケは御難ですね。

ヒトヨタケ大発生

2011年10月22日 | きのこ・菌類
キノコの発生が悪いと言われている今年、今頃になって顔を出してきているようです。これは公園の里山フィールドミュージアムの花の森園路脇に帯状に発生したヒトヨタケの大群です。

ヒトヨタケ

2011年10月22日 | きのこ・菌類
一晩で成長しあっという間に崩れ落ちることから名前が付けられました。たしかに、持ちの悪いキノコです。一応食用とされますが酒との相性がいいのか悪いのか、一緒に口にすると酩酊するとか。以前知人で実験した人がいてその実態を報告してくれました。とてもよく利いたそうです。心臓に自信のない方はくれぐれも試すことのないようにしましょう。

ノウタケ ①

2011年10月21日 | きのこ・菌類
芝生に沢山生えてきたのはノウタケです。小さな白い点状のものが次第に大きくなってこのような形になります。若いうちなら食用にはなると思います。動物の脳を連想させる形ということになっていますが、似ているのでしょうか?

ノウタケ ②

2011年10月21日 | きのこ・菌類
熟したノウタケを割ってみると胞子が褐色を帯びています。やがて全体が崩れてこの胞子が外に出てくるという種です。特段何も仕掛けはありません。

ホコリタケ

2011年10月21日 | きのこ・菌類
ノウタケと違いコノホコリタケは熟すと頂に穴が開きここから胞子がはじき出されます。雨滴やその他の物理的な刺激で袋の中から胞子は飛散する仕掛けですから、ノウタケに比べれば少し工夫の跡が感じられます。

オオカメノキ 冬芽

2011年10月20日 | 自然観察日記
ご存知のオオカメノキの冬芽です。夏のうちにその原型が作られていて準備の周到さが伺えます。長い対になったものが葉芽で中央の丸いものが花芽。今回気づいたのはこれを横にしてみていると鳥か何かの顔に見えること。葉芽は嘴で花芽は大きな眼。どこかの遺跡にこんな彫刻があったような気がしませんか。

ニシキソウ

2011年10月20日 | 自然観察日記
畑地の雑草です。長岡で気づく範囲ではコニシキソウよりはかなり少ないと思っています。トウダイグサ科の種ですから小さいながら花は杯状花序で、風変わりな花序の観察には良い教材です。丸く大きなものは雌花で白い花弁を擁した部分が雄花になっていいます。

ノブキ 実

2011年10月19日 | 自然観察日記
ちょっと面白い格好をしたノブキの実。これもひっつき虫でズボンが触れるとぺたぺたと付着します。棍棒状の実に付着した細かな突起がその仕掛けです。あの手この手と工夫をしている植物の姿、進化の妙を感じぜづにはいられませんね。動物の歩くところに多い種で藪の中にはほとんど見られないものです。

ツルニンジン 実

2011年10月19日 | 自然観察日記
実というより花が落ちた後の花床です。種子はこの株に仕舞われています。なかなか不思議な形をしていますね。ツルニンジンは独特な匂いを持つキキョウ科のつる性植物。紫色の筋を持つ花ですが目敏い人でないと見つけにくいものです。もう花はほとんどありませんがこんな実はまだ探せば見つかるのではないでしょうか。里山には案外多いものです。

シナノキ 大木のうろ

2011年10月18日 | 自然観察日記
戸隠の森の園路脇にシナノキの老木がありました。大きなうろが出来ていて、長い歴史を感じさせます。こういううろは森に生きるほかの動物の大切な拠り所になります。地表近くに出来たうろですから鳥類はあまり利用しなかったのかもしれませんが、きっとクマなどにも使われた時期があるかもしれません。そんなことを考えながら散策するのもいいものです。主幹はなくなっていますがまだ枝には勢いがあります。これからも逞しく行き続けることでしょう。