トキワシノブの伸び始めた若い根。過剰なほどの毛が密生しています。それほどにしても守らなければならないということなのでしょう。日本のシノブのそれと比較しても異常なほどです。若い根を好む昆虫とかがいたのでしょうか。
植物の生態を捉える時、生育が困難な休眠する時期(冬季とか乾季)に次の生活のためにどのような芽(抵抗芽)を作って乗り切るのかを知ることは不可欠な要素です。日本の場合は冬季が問題ですから芽を越冬芽といいいろいろ分析します。芽を作る位置に注目していくつかの分類を試みている人がいます。ラウンケルという人のラウンケルの生活形というのがよく使われます。ざっくり言って、越冬芽を作る位置で「地上植物(芽が地表から30cm以上にある)」,「地表植物(地表から30cm以下のところ)」,「半地中植物(地表)」,「地中植物(地中)」,「水中植物(水中にある)」、不良時を「種子の形で過ごすもの(一年草)」などが区別されます。
寒さからの防御の点から見れば地表植物より地中植物の方が優れているのは明らかで、寒地に行くほどその割合が増してきます。沖縄など亜熱帯などではほとんどが地表植物から構成されています。新たに葉を展開し光合成をするにはより上の位置で行うほうが有利だと気づきますね。
ユキワリソウ:キンポウゲ科 いくつかの種類があって新潟県にはオオミスミソウという種が分布しています。変異が大きくて多種多様の色彩の花をつける特徴があって園芸的には貴重な遺伝資源になっています。 そればかりでなく野生種だけで十分な観賞価値があるために徹底的に乱獲されてしまいました。かつて足の踏み場も無い状態のミスミソウは今では探すの一苦労する有様です。
だからといって園芸的に作り出された「綺麗な種」を野山に移植し増やせばいいという話はかなり抵抗があります。しかし、そういう例が現在いたるところで起こっています。ある種の「善意」で篤志家が自分で作った園芸種を野山に植え込んでいるのです。たとえば、昨年訪れた六日町の六万騎山というカタクリの群生地では、そののぼり口に数十株が確認されました。
寒さからの防御の点から見れば地表植物より地中植物の方が優れているのは明らかで、寒地に行くほどその割合が増してきます。沖縄など亜熱帯などではほとんどが地表植物から構成されています。新たに葉を展開し光合成をするにはより上の位置で行うほうが有利だと気づきますね。
ユキワリソウ:キンポウゲ科 いくつかの種類があって新潟県にはオオミスミソウという種が分布しています。変異が大きくて多種多様の色彩の花をつける特徴があって園芸的には貴重な遺伝資源になっています。 そればかりでなく野生種だけで十分な観賞価値があるために徹底的に乱獲されてしまいました。かつて足の踏み場も無い状態のミスミソウは今では探すの一苦労する有様です。
だからといって園芸的に作り出された「綺麗な種」を野山に移植し増やせばいいという話はかなり抵抗があります。しかし、そういう例が現在いたるところで起こっています。ある種の「善意」で篤志家が自分で作った園芸種を野山に植え込んでいるのです。たとえば、昨年訪れた六日町の六万騎山というカタクリの群生地では、そののぼり口に数十株が確認されました。
大寒を迎えます。これからの10日間を乗り切れば気分は冬を越えてずっと楽になりますね。2年続きの大雪、今のところ3年連続ということにはなっていませんが油断はできません。
何度も見続けて来たツルリンドウの実、この季節に思い出してみるとまた懐かしさがこみ上げます。昨年の里山に大株があって実が鈴なりになっているのがありました(印象では50~60個の実があったようです)。あいにく写真が無く残念無念ですが、今年もまたあのような大株が生まれないかと期待しています。個体数の消長がありますが下草刈りを行うとよく発生するようです。昨年大面積で伐採した区画がありますから多くの個体が発生するかもしれません。
この実は見た目は美味しそうなのですがまったく味がしなくてぱさぱさの食感。何かに食べられている様子も観察していませんから「何のため」なのか疑問な種でどのような方向に行こうとしているのか、リンドウの仲間にあっては変わった存在です。
何度も見続けて来たツルリンドウの実、この季節に思い出してみるとまた懐かしさがこみ上げます。昨年の里山に大株があって実が鈴なりになっているのがありました(印象では50~60個の実があったようです)。あいにく写真が無く残念無念ですが、今年もまたあのような大株が生まれないかと期待しています。個体数の消長がありますが下草刈りを行うとよく発生するようです。昨年大面積で伐採した区画がありますから多くの個体が発生するかもしれません。
この実は見た目は美味しそうなのですがまったく味がしなくてぱさぱさの食感。何かに食べられている様子も観察していませんから「何のため」なのか疑問な種でどのような方向に行こうとしているのか、リンドウの仲間にあっては変わった存在です。
先日職場のTさんと蝶談義に盛り上がったことがありました。ほぼ同年代の彼が来てなんとなく孤立感を抱いていた私にとってはホッとする居場所を与えてくれるようで助かっています。かなりのマニアで大変詳しいことに驚いています。私は中学から大学1年までかなり夢中で追いか経験がありますが、植物に転向してからピタリと絶ってしまいました。今の知識も当時のレベルであまり積みあがっていません。それでも一通りの話しができて渡り合うには不自由しませんから、ときどきは蝶にも気を配って学んできた結果なのでしょうか。ともかく、自分の興味がある問題を議論できる人がいることはすばらしいことです。それだけで幸せだなぁと思いますね。
キタキチョウ:シロチョウ科 成虫で越冬する蝶で里山には雪が降るまで姿を見せてくれる種です。今頃は山の葉の下などにいて雪から身を守って過ごしいることでしょう。来春タテハチョウとともに姿見せてくれることを楽しみにしています。
キタキチョウ:シロチョウ科 成虫で越冬する蝶で里山には雪が降るまで姿を見せてくれる種です。今頃は山の葉の下などにいて雪から身を守って過ごしいることでしょう。来春タテハチョウとともに姿見せてくれることを楽しみにしています。
信州は寒いのでしょうが雪が少ないのがとてもうらやましい。長野は長岡よりもずっと春が早く訪れるそうです。雪があるかないかで季節の進み具合はかなり違うようです。
それはそうと車を走らせていると山際の樹が「枯葉」でにぎやかです。なかなかの大木で何本も白っぽく輝く「葉」が茂っていました。この季節葉が付いているわけでもありませんから確認のために車を降りてみました。
それはそうと車を走らせていると山際の樹が「枯葉」でにぎやかです。なかなかの大木で何本も白っぽく輝く「葉」が茂っていました。この季節葉が付いているわけでもありませんから確認のために車を降りてみました。
これがひらひらしていた正体です。地面を探すとぽつんぽつんと落ちていました。それにしても身離れならぬ樹離れしない種子ですね。未練がましいことこの上ありません。いったいいつまで親の元にいるつもりなのでしょうか。かなり強い風にも散りそうにありません。
一見マメの実のようですが裂けるようなことはないので「さや」ではありません。周りの付属物は種子を遠くまで飛ばそうとする翼です。
一見マメの実のようですが裂けるようなことはないので「さや」ではありません。周りの付属物は種子を遠くまで飛ばそうとする翼です。
下見をするために雪が舞い散る中車を走らせました。県内の候補地はやめてお隣の信州に向かいました。散策道を直接歩くことはせずに道路と施設的な面での確認です。早々3月に予定している場所ですからのんびりしている訳にも行きませんから、多少の雪でも動かなければなりません。うまい具合に上信越道に入って陽もさしてきました。正面には黒姫山が見隠れします。年に何度もみる山ですがこの季節の景色もいいですね。走りながら窓から当てずっぽうにシャッターを押しました。
帰りは飯山経由の下道。その遠景、志賀高原方面に変わった景観が眼に飛び込んできました。スノーモンスター(樹氷)?さっそくデジカメを取り出して撮影してもこれが精一杯ではっきりしません。目視ではスノーモンスターに見えますが、信州にもあるのでしょうか。でもあっても不思議は無いですね。
里山つくりの悩みは悩みとして自分なりの夢を持って自らの職責を果たそうと思っています。歳からして夢というのも気恥ずかしい感じがしますが、目標を描いて結構強い意志を持っています。口にはしなくとも頭の中に描いている計画もいくつか準備して、タイミングをはかるという感じでしょうか。
ところが、思わぬところに落とし穴があって私の所属しているところがかなりガタついているために計算が狂ってきました。里山には強いとしても社内の立場が弱い自分ですから、これから来る大波にどう対処していいか見当も付きません。なるようにしかなりませんね。
エゾユズリハ:ユズリハ科 ユズリハに比べ樹高が低く耐雪性があります。日本海側の適応種と考えられます。長岡の東山ファミリーランドには太平洋側の種ユズリハがたくさん植栽されています。在来のエゾユズリハも片隅にあって両種が混在しています。その一角が「自然観察園」という名前が付いているのが私としては違和感を感じるのです。
ところが、思わぬところに落とし穴があって私の所属しているところがかなりガタついているために計算が狂ってきました。里山には強いとしても社内の立場が弱い自分ですから、これから来る大波にどう対処していいか見当も付きません。なるようにしかなりませんね。
エゾユズリハ:ユズリハ科 ユズリハに比べ樹高が低く耐雪性があります。日本海側の適応種と考えられます。長岡の東山ファミリーランドには太平洋側の種ユズリハがたくさん植栽されています。在来のエゾユズリハも片隅にあって両種が混在しています。その一角が「自然観察園」という名前が付いているのが私としては違和感を感じるのです。
日々迷いの連続。「これでいいのか?」と自問の日々です。公園の里山植生の一定の部分を実質自分が掌握している現状で、どこをどう手を加えるか。あるいは手を加ええいけない部分をどこにするかなどなど・・・。「里山生態系」「多様性」「自然保護」「種の保存」「貴重種」などという単語が並ぶと何もしてはいけないという気にさえなります。一方、国が税金を使って公園化している場所ですから、多くの人が利用して目的が達成されます。注目を浴びるような里山つくりという改造をしていく必要があるのです。すでに「里山の生活」が存在していない場所に「里山」を再現するというのはどこかに矛盾を感じます。考え始めると「里山」とは何かが見えなくなってしまいますね。
それでいてストレスがたまらないのはいい性格で、落ち込みそうになったら野歩きということをしていたためなのでしょう。結局「里山」は正常な精神に戻してくれる場になっているのが自分自身のケースですね。
ツメレンゲ:ベンケイソウ科の小さな種で岩場などに時々見つかります。なんでこんなところに住んでいるのか思うくらいの場所で結構変わり者。傍から見ると不可解な場所でも当人は居心地がいいのでしょう。花期もめっぽう遅くて冬枯れの頃にも花があります。「生きる」ということは中途半端ではいけない。徹底的に環境に適応する必要があるのだということを教えてくれる気がします。
それでいてストレスがたまらないのはいい性格で、落ち込みそうになったら野歩きということをしていたためなのでしょう。結局「里山」は正常な精神に戻してくれる場になっているのが自分自身のケースですね。
ツメレンゲ:ベンケイソウ科の小さな種で岩場などに時々見つかります。なんでこんなところに住んでいるのか思うくらいの場所で結構変わり者。傍から見ると不可解な場所でも当人は居心地がいいのでしょう。花期もめっぽう遅くて冬枯れの頃にも花があります。「生きる」ということは中途半端ではいけない。徹底的に環境に適応する必要があるのだということを教えてくれる気がします。
新たに長岡市に合併した三島の根立遺跡のクルミの樹が今年再び亡霊のように話題に上ってしまいました。もう結論が出ているにもかかわらず、何で今頃間違った取り上げられ方をするのでしょうか。話題つくりを模索する筋が意図的に行っているようなかんぐりさえしてしまいます。
顛末はこうです。市政だより11月号に掲載されたクルミの樹、「縄文の胡桃」として売り出したいという意図が見え隠れします。これを記事にするように働きかけた人はどなたなのでしょうか。問題の樹は、縄文時代の根立遺跡から出土したとされる種子が発芽成長したものです。当時(昭和47年)も話題になったそうですが、問題はこのときの種子が年代計測もされずに縄文のクルミとして取り扱われてしまったことなのです。その後、長岡科学博物館の依頼で年代測定を行ったところ極最近のものという結論が出て、新聞報道もされたものでした(昭和50年12月)。同時に発見されたクルミの実は15個くらいあったそうですが、縄文時代のものでなく近年遺跡の上に流されて溜まった実と考えたほうが正しいようなのです。
人々のさまざまな思惑が交錯している事例のようなので私が口を挟むような問題でもありませんが、科学を冒涜するようなことは許されません。
どういうわけか昭和62年には旧三島町の文化財に指定されているのだそうです。それを長岡市が大々的に「縄文のクルミ」として取り扱おうとしているのであれば大きな問題になります。当時の関係者が事実説明と科学的データを担当者に示していますので誤った認識は訂正されることと期待しています。
オニグルミ:その葉痕は羊の顔に似て面白いですね。
顛末はこうです。市政だより11月号に掲載されたクルミの樹、「縄文の胡桃」として売り出したいという意図が見え隠れします。これを記事にするように働きかけた人はどなたなのでしょうか。問題の樹は、縄文時代の根立遺跡から出土したとされる種子が発芽成長したものです。当時(昭和47年)も話題になったそうですが、問題はこのときの種子が年代計測もされずに縄文のクルミとして取り扱われてしまったことなのです。その後、長岡科学博物館の依頼で年代測定を行ったところ極最近のものという結論が出て、新聞報道もされたものでした(昭和50年12月)。同時に発見されたクルミの実は15個くらいあったそうですが、縄文時代のものでなく近年遺跡の上に流されて溜まった実と考えたほうが正しいようなのです。
人々のさまざまな思惑が交錯している事例のようなので私が口を挟むような問題でもありませんが、科学を冒涜するようなことは許されません。
どういうわけか昭和62年には旧三島町の文化財に指定されているのだそうです。それを長岡市が大々的に「縄文のクルミ」として取り扱おうとしているのであれば大きな問題になります。当時の関係者が事実説明と科学的データを担当者に示していますので誤った認識は訂正されることと期待しています。
オニグルミ:その葉痕は羊の顔に似て面白いですね。
昨年開館した新潟の食育花育センターに遅ればせながら出向いてみました。アウトドアが使えない状態ですから時期的には悪い季節です。見るべきものもなく10分もすればもう十分な感じ。ただ、入り口近くにこんなものが置いてありました。「トロッケンゲビンデ」というプレートが付いていました。名前は初めてですがものは松ぼっくりやどんぐりなどの木の実をボール状に接着剤で組み立てたものでした。つる植物をベースにリースというものを作った覚えがあります。クリスマスのときによく話題になるものですね。そのときにも木の実などをぺたぺたと貼り付けて形を作りました。公園の常設イベントでも里山の木の実や枝などを使った工作があります。でもこういう大きなボール状の立体にするという発想はありませんでしたね。この発想がこの日の収穫でした。
トロッケンゲビンデ:ドイツが発祥の地のようです。秋木の実や種などを乾燥しこれを素材にして、冬の間に家の中で手作業で作っていたとのこと。部屋のインテリアにしたり、プレゼントに用いたりしたのだそうです。
トロッケンゲビンデ:ドイツが発祥の地のようです。秋木の実や種などを乾燥しこれを素材にして、冬の間に家の中で手作業で作っていたとのこと。部屋のインテリアにしたり、プレゼントに用いたりしたのだそうです。
昨年の10月で銀山平に出向いたときSさんという70台後半という女性とご一緒しました。当日はすばらしい秋晴れでただ出かけるだけでうきうきするような日でしたが越後三山を裏側(表なのかも)から一望でき、中の俣川の清流とともに鑑賞でき大満足な日になりました。銀山平の村杉地区の舗装された散策路で、私にとっては景観は別としても植物の花という面では物足りない場所でした。Sさんも今まで多くの野歩きをされていたようでなかなか詳しい人です。それでも私の話しに興味をもたれたのか急速に近しい間柄になりました。変哲も無い場所でもそこから新しい世界を見つけ出す観察眼を持つことがどんなに自らを生き生きさせることができるかを実感された様子。以後、悪天候でも毎回参加され自然を楽しまれておられます。気がつけば周りはほとんどそういう人ばかりで、自然大好きな人がたくさんおられることを肌で感じます。どういう気づきを提供できるか、私もますます勉強しなければなりません。
カワラタケ:タマチョレイタケ科のキノコです。一般的に言われるサルノコシカケにくくっている人も多いのではないでしょうか。ごく普通にみられます。材を腐敗させる白色腐朽菌の代表的な種です。このキノコが無かったらどういうことが起こるのか想像するのも面白いですね。
カワラタケ:タマチョレイタケ科のキノコです。一般的に言われるサルノコシカケにくくっている人も多いのではないでしょうか。ごく普通にみられます。材を腐敗させる白色腐朽菌の代表的な種です。このキノコが無かったらどういうことが起こるのか想像するのも面白いですね。
自然に遊ぶ「大人の散歩」 観察場所として利用できる場所が限られる中さらに問題があるのです、「散歩」ですから山登りは基本的には駄目。参加者の中には足腰の悪い方もおられるためで、散策道は緩傾斜が望まれます。しかし、お連れして感動を与えられない場所は私としても不本意で、勢い思いつく場所は「並」の場所ではないのです。このギャップをどう埋めるか、結構苦しんでいます。今年の日程を作りそれを示す時間が迫ってきました。なんとかまとめては見たものの中には下見がまったく不十分で、「出たとこ勝負」と割り切って計画表。自然のガイドはどこに行ってもこなせそうですが、問題は食事場所とかトイレ事情とか雨天時の避難場所などの施設的なことと、大型バスが入れる道路かどうかというような問題なのです。
すばらしい自然を紹介したいと思っていてもそれができないのがもどかしいですね。
アワブキ:アワブキ科 白い花が一面に咲きなかなか素敵な花です。長岡当たりでは見れない高木ですが海岸近くや新津などでは自生しています。新津は地名からだけでなくかつては海岸に近い場所だということが分かります。
すばらしい自然を紹介したいと思っていてもそれができないのがもどかしいですね。
アワブキ:アワブキ科 白い花が一面に咲きなかなか素敵な花です。長岡当たりでは見れない高木ですが海岸近くや新津などでは自生しています。新津は地名からだけでなくかつては海岸に近い場所だということが分かります。