森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ハクサンフウロウの葉

2015年07月13日 | 自然観察日記
もう一種のフウロウソウのハクサンフウロウの葉です。花茎を見逃してつぼみも写真に撮ることができませんでした。写真を確認している最中に葉の切れ込みの様子が一般のハクサンフウロウよりも深く裂片が細いように思いました。このあたりにはアサマフウロという種があるのだそうですから、案外この個体はそれかもしれません。花を見る必要があります。

ヤマドリゼンマイの群落

2015年07月12日 | 自然観察日記
遅くまで雪が残っていたようでヤマドリゼンマイがようやく展葉した原がありました。この時期の景観もなかなか味わいがありカメラに収めました。ゼンマイ同様山菜としても利用できるのだそうですが採集のタイミングは残念なが少し過ぎたようです。

カラマツ

2015年07月11日 | 自然観察日記
植林ではなく自生するカラマツが多い場所で、一見植林地かなと思うくらいの個体数があります。尾根筋に見られる個体は生育が悪く低木から亜高木のレベルで、ちょうど花がついている位置が目の高さ。観察にはこれほど都合のいい状態はありません。

カラマツの球果

2015年07月11日 | 自然観察日記
もう花は終わって球果という状態になったでしょうか。それでも、花の名残が感じられます。一つ一つの鱗片には雌花が包まれているのですが、ざっくり言ってこれが雌花の塊と思えばいいのではないでしょうか。カラマツの球果は多くの人は見ていますが、「花」のことは知らない人が多いと思います。本当は、もう少し早い時期の状態が「花」というには相応しく、色ももっと美しい緑色をしています。残雪期がいいのです。

ミヤマハンショウヅル

2015年07月10日 | 自然観察日記
久しぶりの出会いでした。数年前南アルプスの鳳凰三山で見た時以来です。今回はなぜか花が大きくなって見えます。赤紫色のやや大きめの花、ハンショウヅルの中では際立っていますね。散策途中で数ヶ所の自生点があり、この山域では結構個体数があるようです。

ミヤマハンショウヅルの花

2015年07月10日 | 自然観察日記
この仲間もがくが目立つ花で、紫色の花弁様のものは花弁でなくがくになります。キンポウゲの仲間には花弁のないのも多いのですが、ミヤマハンショウヅルは花弁があるそうです。あいにく今回はそういうことに気づかず花の内部について観察を怠り残念な思いです。次回、機会があればぜひ確認をしてみたいと覆います。
不思議な魅力を持つ花でしばらく感嘆のことばを呟きながら、上からぶら下がっている花を角度を変えて見入っていました。

アマドコロ

2015年07月09日 | 自然観察日記
ナルコユリに似た花が出てきました。里山で見るミヤマナルコユリともオオナルコユリとも違います。茎は枝分かれしていませんからホウチャクソウでもありません。アマドコロです。丘陵公園の里山では見かけませんが近隣にも自生をしています。しかし、茎の色が紫色を帯びていませんから目の前の種とは異なるように思います。とはいっても別種にされてはいないようで高山型のタイプとでも考えておくことにしておきます。

マイズルソウの大群落

2015年07月08日 | 自然観察日記
亜高山帯へ行けばマイズルソウは普通に見られる種。したがって、山登りをしていてこの花が出てきたら亜高山帯に入ったと判断しても間違いではありません。ときどきは大きな群落になってはいるものの、池の平湿原を取り巻く山体になかなか立派なマイズルソウの大きな群落ができていました。全域、笹が目立っているところですからマイズルソウが頑張っているのがうれしい限りです。

マイズルソウの花

2015年07月08日 | 自然観察日記
葉を翼に花穂を首に見立てたのでしょう。なかなか味のある名づけで感心します。あるいは鶴が群れている様子をこの花が群生する姿と重ねたのかもしれません。分かっているようで分からないことに、ユリ科なのですが花弁や雄しべは4本。3数性でないのが分からない!

シロバナノヘビイチゴ

2015年07月07日 | 自然観察日記
歩き始めて目についた一つがシロバナヘノビイチゴです。半日陰の開けた地面に広がっていて、ちょうど花の季節ですから白い花が一斉に咲きほこっていました。ヘビイチゴという名がついていても別属でオランダイチゴ属になります。いわゆる食用のイチゴと同じ属。赤い実が実り小さいながらも甘くおいしい実ですかあら、実りの季節に遭遇すると「ラッキー!」という気分になりますね。味は絶品です。(ヘビイチゴは不味で比べ物になりません)

シロバナノヘビイチゴの花

2015年07月07日 | 自然観察日記
正真正銘のイチゴの花です。葉は三小葉ので側脈がとても目立ちます。同属のノウゴウイチゴとの識別点に利用されます。ノウゴウイチゴは高山帯に生育する種ですが、シロバナノヘビイチゴは亜高山帯の林床に見られますから、別名モリイチゴともいわれます。むしろ、別名のほうが好感が持てて生態にも合っているようです。これからはこちらを優先的に使うことにします。

アヤメの群生

2015年07月06日 | 自然観察日記
湿原ばかりでなく尾根道などもこの一帯には実にアヤメが多く自生しています。すでに花の季節は過ぎているのでその景観を目にすることができませんでしたが、葉の多さが花の季節を連想させます。2000mを超す高山帯ということもあって草丈は40~50cm程度で高くなく小ぶりな個体です。葉の幅も狭く、里山の近隣で見かける栽培種とはまるで別物のように感じました。