森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミイロアミタケ

2016年04月25日 | 自然観察日記
カイガラタケに似ていますがさらに肉厚で大きいミイロアミタケがありました。これもやや古く盛時の色彩はありませんが整った半円形の文様が美しいものです。この系統のキノコはいずれも強烈な木材腐朽菌で、木を土に返す重要な働きをしています。

ミイロアミタケ裏面

2016年04月25日 | 自然観察日記
ミイロアミタケの裏面です。襞状ではなく管状で小さな孔が開いているのが見て取れます。ちなみに「ミイロ」は「三色」のことで文様が三色に見えることからだそうです。

シロキツネノサカズキ

2016年04月24日 | 自然観察日記
越後の花の山を代表する角田山に登りました。春先は脊梁山脈には雪があってまだ散策できる状態ではありませんから、例年この季節は角田・弥彦山塊に一度は行って足慣らしやら眼力の回復を行います。一際春の早いエリアでまた美しい花々や貴重な植物も多くトレーニングには最適な場所なのです。しばらくはここで見たものを紹介します。最初はキノコ関係。

キノコは秋のものではなく種類や量の多さは別にして通年観察できる貴重なものです。久々にかわいいシロキツネノサカズキに出会いました。2cm程度の小型菌ですが造形のユニークさといい色彩の美しさといい私の好きなキノコの一つです。春の妖精といってもいいのではと思うのですが・・・。キノコは食べるものでなく観て楽しむという存在と考えるとまた違った世界が広がってくるのではと思うのですが・・。

アラゲキクラゲ

2016年04月24日 | 自然観察日記
枯れ木にはアラゲキクラゲがまさに「食べごろです」といっているかのような状態で待っていてくれました。キクラゲのようなゼラチン質ではないのですがコリコリとした食感。普通に市販されてもいます。この種も春に目につくキノコですね。

ヒイロチャワンタケ

2016年04月24日 | 自然観察日記
この季節キノコらしい形のきのこがありませんね。ヒイロチャワンタケは昨年の晩秋からよく見られるのですが、それが冬を越したという風情でやや鮮やかさがなくなっています。

ヤマコウバシ

2016年04月23日 | 自然観察日記
関東圏で見かけた落葉低木のヤマコウバシです。枯葉が春まで残っているというのが一番の特徴でしょうか。この季節目立ちますから直ぐに分かりますね。低山帯に自生するクスノキ科の低木です。

ブナの幼木

2016年04月23日 | 自然観察日記
スギ林の縁や林床にブナの低木がありました。もともとここはブナ帯だったのでしょうか。ブナ林を切り開いてスギ林にしたような感じです。白河市街とはそれほど海抜差はないと思われる場所です。

ハナイカダ

2016年04月23日 | 自然観察日記
低木という意識で探すとハナイカダの冬芽が見つかりました。本州以南にはまんべんなくあるようですね。見られる場所は限られますが新潟にもあります。APG分類ではモチノキ科だそうです。今まではミズキ科でした。
草本類はまだほとんど発芽していなくてないに等しい状態。林の縁や農道のような開かれた場所ではタチツボスミレやスズメノヤリなどがようやく芽吹いてきたという状態で貧弱です。そういえばシダ類も目に留まりません。

アセビ

2016年04月22日 | 自然観察日記
林の低木層では常緑のアセビが見られました。常緑の低木はほとんど生えていませんから目立ちます。この写真は植林地の縁に生えていたものを撮ったものです。ツツジ科の植物の多くは乾燥するような場所が好きですから、この場所も似たような場所なのでしょう。そういえばヤマツツジも散見されます。あまり太平洋側の山野を歩いていないので乏しい知識でしかないのですが、アセビの思い出はなんといっても伊豆の天城峠近辺です。延々とつずくアセビのトンネルにはあきれたものです。他の種が混在していてもいいと思うのですが、ほぼ純林だったという印象が残っています。

アセビの花

2016年04月22日 | 自然観察日記
公園樹として庭木として普通にありますから樹そのものは珍しくもありません。しかし、分布を考えるとき自生する個体となると大変興味を持ちます。日本海側には生育しているのでしょうか。少なくとも新潟県内では皆無です。太平洋側ではもう少し北にも生育しているのではないでしょうか。西日本には普通にあるそうです。

イヌツゲ

2016年04月22日 | 自然観察日記
常緑の低木で目に留まったもう一種はイヌツゲです。細かな点は分かりませんが新潟にもあるイヌツゲと同じように見えます。虫こぶもあって馴染み深い姿です。

アズマネザサ

2016年04月21日 | 自然観察日記
里山というより藪山の感じなのですが、くぼみで小沢があるやや湿潤な場所はアズマネザサが繁茂しています。越後ではチマキザサが繁茂しているのと同じような位置づけでしょうか。入り込んだ場所はそれほど密度が高い場所ではありませんでしたが高性でほぼ他の種が入り込めないような生態をしています。概してササがはびこると他の種を寄せ付けないというのは共通のようです。

モミの葉

2016年04月21日 | 自然観察日記
モミの葉は先端がわずかに二つに分かれ鋭く触ると痛いもの。新潟県内には地域限定でやや高所にウラジロモミが見られますが、モミを観察した経験はありません。太平洋側の低山山地から亜高山下部に生育しているようです。