埋もれるというより一緒に生育しているようにも見えますが、このような景観が駐車場の斜面に広がっていました。気づく人があまりいないようなのでもったいないという気持ちと独り占めできることへの優越感が混在してしまいました。
全国の三大渓谷の一つといわれるのだそうですが、時間を見つけ津南町の清津峡に足を運びました。何年か前に落石という大きな事故があり、それ以来大きく変わった清津峡の観光。昔は渓谷沿いに遊歩道がありましたが、今は有料のトンネルを歩いて渓谷の雄大さを垣間見ることしかできません。ただし、渓谷を歩く登山道も別にあるようですから湯沢までの長い渓谷の散策はできるようです。
これはトンネル最奥の展望場所から見た清津峡渓谷です。柱状節理からなる花崗岩の岩肌をえぐって流れる清津川は、雪が消えた今は静かで澄んでいました。こういう渓谷がかなり長い間連なっているのですが、今はその縁を歩くことはできません。登山道はかなり上に作ってるのでしょう、緩く広くなった河原の場所は川岸を歩けると思っています。越後湯沢の入口までは10km以上はあるでしょうか。
ところで、左下の積石の間からスミレが一株。遠くてしっかり判定できませんがおそらくオオタチツボスミレ。こんな光景最近糸魚川の親不知で見たような・・。荒々しい景観にけなげに踏みとどまっているスミレが対照的でした。
ところで、左下の積石の間からスミレが一株。遠くてしっかり判定できませんがおそらくオオタチツボスミレ。こんな光景最近糸魚川の親不知で見たような・・。荒々しい景観にけなげに踏みとどまっているスミレが対照的でした。
4ケ所ある展望所から対岸を見るとそれぞれに興味深いものが見えます。そのうちの一つがツツジの花。近そうで遠いので正確には分からないものの、この季節に花がある種はユキグニミツバツツジでしょう。急な崖に点々と張り付いて桃色の花を見せています。信州の木曾谷のように量は多くなくあでやかでもありませんが、雪国らしい控えめの存在がいいのです。急峻な岩場に澄んだ水と桃色の花がなかなかいい味を出していました。
マツの木を枯らすヒトクチタケというきのこです。新鮮なうちは弾力がありますが乾くと固くなり、中が空洞ですから力を入れすぎると割れてしまいます。もちろん食用にはできません。マツの天敵は松枯れ病。ヒトクチタケも枯れマツについていますから枯らす作用を促進する菌だと思います。しかし、松枯れ病とはことなり健全なマツには取り付かないのではないかと思っています。枯れ行くマツを分解処理して土に戻すという重要な働きをする菌です。生態系の輪の中にあって木材腐朽菌は無くてはならない存在です。
カスミザクラなどのサクラの花が咲く春の雑木林の林床には小さくともいろいろなドラマが展開しています。コナラの種子もヒメネズミやリスに見つからなくて冬を過ごしたものが発芽を始めていました。おびただし数のどんぐりから次の世代に引き継がれる命は極僅か。発芽した種子も成木まで行くことができるのはほんの一握りです。
新潟県内ではあまり見かけないカラタチが柏崎の夢の森公園にありました。大陸由来のかんきつで棘が鋭いことから垣根代わりに利用されることが多いのですが、雪の多い県内では生育が難しいので利用されません。まだやっと葉が出始めたころで花もようやく咲き始めというタイミング。太平洋側では比較的古い屋敷にはしばしば見てきたものですがちょっと懐かしさを覚えました。
柑橘系の花は実生から育てると極めて遅いものとされ、「桃栗三年、柿八年。馬鹿の柚めは十八年」という話を耳にしたことがあります。ちなみに、私は学生のころ長崎の先輩が土産に持ってきたブンタンに驚きその種子を発芽させいまだに鉢で育てています。かれこれ40年近くになると思いますが、手入れが悪いのでしょう未だに花を見ることはありません。いくつか転居した時も一緒に連れまわしたもので、妻との付き合いよりも長い付き合いなのですが・・。地に下して育ててあげれば開花する頃とは思いますが、あいにく我が家はそういう環境にはない土地柄なのです。
私が注目したのは波打ち際に点々と打ちあがっている赤い物体です。近づいてみるとそれはホタルイカでした。つい先日、ホタルイカのボイルしたものを食べた経験がありましたから、この死骸の多さにはもったいないという気持ちも混じって少々驚きでした。
ちょっと調べてさらに驚いたのですが、富山湾のホタルイカは秋田あたりから南下してくる群れの一部で、ほぼ雌なのだそうです。そして産卵場所は山陰のあたりらしくこの富山湾ではないということ。この海岸全体にこの密度で死骸があるのですから死んだ雌の個体の量はおびただしいものになります。寿命が1年で産卵すると死ぬという生き物は多くありますから、この死骸を見た時は産卵後のものかと思いましたがどうも違うようです。そこで奇妙な表現だなぁと思っていた「ホタルイカの身投げ」ということばが出てくるわけで、富山湾では雌のホタルイカが海岸に「身投げ」して息絶えるという話になってしまうのです。にわかには信じられないのですが、変わった生態ですね。目の前に広がるおびただしい死骸は「身投げ」した躯(むくろ)ということになるのです。もっとも、富山湾に入る個体群は本体から見ればごく一部らしく多くは沖合を通って産卵場所にいくとのこと。ただし、雄は雌との交尾を終えると死ぬというはなしで、移動するのはほとんどが雌になるわけです。聞きかじりの話で詳細な説得力ある話ができません。
ちょっと調べてさらに驚いたのですが、富山湾のホタルイカは秋田あたりから南下してくる群れの一部で、ほぼ雌なのだそうです。そして産卵場所は山陰のあたりらしくこの富山湾ではないということ。この海岸全体にこの密度で死骸があるのですから死んだ雌の個体の量はおびただしいものになります。寿命が1年で産卵すると死ぬという生き物は多くありますから、この死骸を見た時は産卵後のものかと思いましたがどうも違うようです。そこで奇妙な表現だなぁと思っていた「ホタルイカの身投げ」ということばが出てくるわけで、富山湾では雌のホタルイカが海岸に「身投げ」して息絶えるという話になってしまうのです。にわかには信じられないのですが、変わった生態ですね。目の前に広がるおびただしい死骸は「身投げ」した躯(むくろ)ということになるのです。もっとも、富山湾に入る個体群は本体から見ればごく一部らしく多くは沖合を通って産卵場所にいくとのこと。ただし、雄は雌との交尾を終えると死ぬというはなしで、移動するのはほとんどが雌になるわけです。聞きかじりの話で詳細な説得力ある話ができません。
貴重なヤマシャクヤクまで生育していました。野生のものはめったに見られませんから少々驚きました。それも、遊歩道として整備した道沿いにありました。そのうちだれかに気づかれて持ち去られてしまうかもしれません。この個体の周辺を探してみると遠目ですがかなりの傾斜地にもそれらしい個体がありましたからある程度の個体数が維持されている可能性があります。
半日陰の散策路の脇には大き目の葉が何枚か生育しています。一見オヤマボクチのような葉ですが毛の多さや形状が異なります。こういう葉を持つ種はこのあたりではシラヤマギクであろうと推測して図説などで確認をしました。花は秋遅めに咲く種ですから最終的な確認は秋の観察になります。