ケシの仲間は一年草が多い気がしますが、この種は多年草のようで株元に小さな個体がいくつも芽吹いています。大株になると花茎が増して見ごたえのあるものになるようです。ちなみに「メコノプシス」というのは「ケシに似た」という意味なのだそうです。ケシ属とは性質が異なるのでしょう。
五竜高山植物園には外国の種も植栽されています。特に地域を限定したものでなくヨーロッパやアジアの高山に生育するものをいくつか集めているという展示の仕方で、テーマ性があるようには見受けられませんでした。
ヨーロッパアルプスに見られるエーデルワイスでしょうか、名盤に記載されていました。在来のウスユキソウ属にくらべ草丈があり綿毛が多いようです。一区画にまとまって生育していて実生個体らしきものもあって環境に適応しているようです。
ヨーロッパアルプスに見られるエーデルワイスでしょうか、名盤に記載されていました。在来のウスユキソウ属にくらべ草丈があり綿毛が多いようです。一区画にまとまって生育していて実生個体らしきものもあって環境に適応しているようです。
植栽エリアではないのですがハッポウウスユキソウが見られました。ミネウスユキソウの変種なのですが高山性のウスユキソウです。やや大きく生育する種で綿毛の発達があまりありません。苞葉の幅が広いのも目立つ特徴です。エーデルワイスに一番似ている在来のウスユキソウはハヤチネウスユキソウみたいです。
一見クガイソウと間違えそうな草姿ですが葉が輪生せず対生の種です。花もやや豪華で色も濃い目です。一株から多数の花茎を出して咲く姿もクガイソウとは異なる形質のようです。日本海側の亜高山帯に分布するというような説明をするところもありますが、私の知る限り新潟県内で見ることはありません。おそらく遠見尾根には自生するところがあるものと思われます。
この写真では全く何にか分からないと思うのですが敢えて載せることにしました。もともと小さな植物で花がなければなお一層分かりにくいもの。砂礫地にもっこりと茂った塊から枯れた花柄が何本も出ているという状態です。花は6月から咲きだしますから8月に見ることはできませんが、花弁には赤い斑点が出て結構綺麗な花。それがたくさん密に咲きますから花の季節は目立ちます。その2ケ月後の姿がこれです。
オオタカネバラの花を高山で見たのはこれが初めてでしょうか。近縁種のタカネバラは学生のころ南アルプスの仙丈岳で見たような気がしますが記憶が遠くなりました。大きいなあでやかな花、高嶺の花ですから歓声が上がりました。つぼみも沢山ありましたからこれからが花の時期。オオタカネバラを愛でるには少しタイミングが早かったようです。
タカネバラとそれほど大きさに違いはなく、なんでオオタカネバラなのかいささか疑問が残ります。花の形や大きさでも区別がしにくいのですが、葉の形が違うので見分けは比較的簡単です。葉先が尖るか丸いかで見分けます。この個体は葉先が尖っていますからオオタカネバラになります。タカネバラが北アルプスにも生育しているようですが分布が重なるのかどうか興味深いところです。
ウルップソウが植栽されていました。北アルプスには自生があることになっていますが、白馬岳から雪倉岳の稜線場が生育地のはずですからこのあたりの個体の移植なのかなと考えました。過去に雪倉岳あたりは歩いているものの気づいたことがありません。したがって自然状態での実物はこれが初めて(鉢植えになったものは見たことがあります)。花は終わっていて美しい青い色の花を観れませんでした。