森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ホソバノキソチドリの花

2017年08月13日 | 自然観察日記
この種は距が下に垂れ下がるのが大きな特徴。よく似たトンボ層は距は上に跳ね上がります。また、湿地にしか生育しませんから、ホソバノキソチドリのように草原のような場所には見られません。

ミネヤナギ

2017年08月12日 | 自然観察日記
ミネヤナギも綿毛をつけた種がはじけていました。地に這った低木のあちこちに白い綿の塊が見られます。湿原のワタスゲほど顕著ではないものの、これはこれでいいものです。

ネバリノギラン

2017年08月11日 | 自然観察日記
ノギランより多く出現したのはネバリノギランです。こちらの方がやや高所に多い種で低地では確認した記憶がありません。芳ヶ平湿原に近い草地にところどころ生育しています。日本固有種ですが西日本には生育していないそうです。

ネバリノギランの花

2017年08月11日 | 自然観察日記
ユリ科ソクシラン属に分類される多年草で、茎に粘る腺毛がありますからノギランとは簡単に区別できます。花は半開状態で開出しません。高山植物の中では可愛い花というより変わった花というところでしょうか。

ネバリノギランの葉

2017年08月11日 | 自然観察日記
ノギランに比べ厚みのある感じの葉でやや細身です。ロゼット状に地表に広がる種はショウジョウバカマ、ノギラン、ネバリノギラン、シライトソウなどがありますが、いずれもよく似ていて葉だけでは間違うこともしばしば。種が違いながらも求める環境は同じような性質があると考えています。

ノギラン

2017年08月10日 | 自然観察日記
ノギランは里山にも自生していますが、高山のノギランはかなり雰囲気が違います。花穂がほっそりしていることと花の色彩がやや赤みを帯びるように思います。低地のものと特に区別はしていないようですので一つの変異として理解していますが、うっかりするとネバリノギランに間違えてしまうほどです。花軸を触ってみれば粘らないのでネバリノギランとは異なることはすぐに分かりますが。

ノギランの花穂

2017年08月10日 | 自然観察日記
花穂には花が沢山ついてはいますが、里山の個体に比べればかなり少なめ。ほっそりした感じです。まだ開花していませんが、里山の淡緑色の花に比べて褐色がかっています。

比較の意味で里山のノギランを載せます

2017年08月10日 | 自然観察日記
この株は里山フィールドミュージアム内に自生していたものです。花穂は大きいものでは30cmを超えます。淡緑色の花はびっしりと花軸についていますから一つ一つの花がはっきり時期別できません。

イタドリの群落

2017年08月09日 | 自然観察日記
芳ヶ平湿原への散策道は火山荒原の部分が多く植生としては比較的疎でやや単純なものでしたが、イタドリの生態が面白く感じました。これはやや適湿な場所に形成されていたイタドリの群落です。他の種に先んじて空間を占有したことも見ると先駆植物としての働きは十分持ち合わせているようです。

荒原に進出するイタドリ

2017年08月09日 | 自然観察日記
砂礫の原にイタドリが生育しています。根茎がつながっているのでしょう、ほかの種が入り込まない前にコロニーを形成しつつあります。紫外線が強いためか葉が褐色に色づいたいわゆる銅葉になっているあたりも興味深い点です。