山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

蛾にも上品な蛾がいるんだ

2010-10-17 21:06:41 | 生き物
 先日のこと、蛍光灯に蛾の「ツバメエダシャク」が飛んできた。
 はじめはモンシロチョウが紛れ込んだとさえ思ったほどだ。
 その白も透けて見えるような白さだった。
 厚ぼったい燐粉を思い出すような蛾ではない。

 その翅のデザインがなんともモダンだ。
 4本のラインが見事、シンプルなジャポニズムを表現している。
 翅の上下のラインがピタリと合わさっているのがすごーい。

 生物多様性には三つの多様性(①生態系②種間③種内・遺伝)があげられるが、蛾も実に多様である。
 田舎暮らしは蛾とは避けられない。
 蝶より豊富なのである。
 そんなあたりまえのことを実感させられる。
 つまりは、中山間地の自然は豊かで多様であるという証左でもある。
 一方、耕作放棄地や廃屋、さらには荒れた森が散在する現実もある。

 シャクトリムシの仲間である「ツバメエダシャク」は、逃げることもあまり知らないような緩慢な動きを止めて、しばらく私の隣に寄り添ってくれた。
 その高貴な品性は、私の尖った心と空気を和らげてくれるのだった。
コメント
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