山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

江戸のドラッカー、二宮尊徳

2012-12-09 19:51:52 | 読書
 このところ、外は冷たい烈風が吹き荒れている。
 つい、外作業がおっくうになる。
 そんなとき、少しずつ読み始めたジョージ秋山のマンガ『博愛の人』全8巻(小学館、1994年発行)を読了した。
 前々から二宮金次郎に注目していたが、全巻をなかなか入手できなかった。

 やっと中古本を手にし、史実を忠実に再現しながら、ジョージ秋山らしく人間の愛欲とエゴを描きつつ、荒んだ人間が尊徳によって変革されていく人間ドラマとなっている。

                     
 収支バランスの考え方、社会貢献の意志、徳をもって「一円融合」を貫く、といった報徳思想が貫かれている。
 オイラもドラッカーを注視しているが、江戸時代にそれを実践していた人物がいるではないか。
 個の徳を重視した哲学や自然との共生という面でもドラッカーよりも優れている。

 明治以降でも「報徳会」が全国に組織されたが、それは今でいうNPOではないかと思う。
 しかも、尊徳が訪問していない遠州が拠点になっていて、いまだ大日本報徳会の本部が掛川にある。
 林業家の金原明善もその実践者として有名だ。

 紀元前に活躍した中国の老子・孔子などの「諸子百家」も戦乱の中から、尊徳も荒廃すさまじい農村を復興させることから、希望の道筋を生み出している。
 その尊徳は諸子百家の思想を謙虚に学んでいるのがすごい。 
 いま、われわれは…………。
コメント
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