
一昨日は烈風に舞う枯葉を震えながら見ていた。
枯葉が道草山に降り注いだ。
そして、きょうの朝、雨戸を開けると白銀の世界に変わってる。
まるで、手品師だ。

午後に来た友人の話では、「となりの地区では雪が消えているのに、ここはまったく朝と同じ。寒い地区なんだなー。」と感心する。
道理で、がんがんつけている石油ストーブはなかなか二桁にならない。

隣の道路には元気に走る動物の足跡が残っていた。
どうやって走ったのか、足跡からはよく理解できない。

茶樹もじっと寒さを耐えている。
人間は混迷する政治に耐えられず、あきらめているようだ。
建国以来初めての黒人の大統領を生み出したアメリカ。
自民党の長い一党支配を破った民主党。
そんな時代にわれわれは存在するのにもかかわらず、事態は思うようにはいかない。
チェンジする主体が成熟していないからだ。
体制が変わっても、人間の意識はそう簡単には変わらない。
4000年前から成立した中華帝国だって、いまだ変わらない。
変えようとする人間の内面の深さの進攻が時代を揺るがすのだ。
人間の小ささを遠くで見つめる小雪がまた降ってきた。