朝から遠州のからっ風が暴れまわる。台風並みの突風は隙間だらけのわが家を軋ませる。しかもいろいろな声色を使って人間を確かめるからたちが悪い。とても、畑の作業は今日もできない。
それでも、生ごみをコンポストに捨てに行こうとしたら、玄関に飾ってあった大甕とアオキ・ナンテンの木が倒れていた。その通り道には、枯枝が飛んで来ていて散乱状態だった。
そのうちに小雪がどんどん降りだしてきて、あっという間に積もってしまった。あす出かける予定だというのになんてこった。
とりあえず、昨年買っておいたチェーンを確保する。
周囲の山が見えなくなった。短時間で自然がこれほど表情を変えることにいつもと違う厳しさを感じる。灯油のストーブが示す温度もなかなか二けたにいかない。なんとかむかしながらの半纏を羽織る。
今まで暮らしていていちばんの寒さを感じるのは、異常気象のせいか、はたまた忍び寄る加齢のせいだろうか。