冬を間近にひかえ、今のわが畑の花といえば、コセンダングサとアカマンマ(イヌタデ)の群落が多数派を占めている。というより、土地を占有されてしまっているとも言える。園芸植物はできるだけセーブしているのでそういう華麗な花はないと言っていいくらいだ。それでも、なんとか花の命を反映できないものかと活け花もどきを試みる。「セイダカアワダチソウ」(キク科)は隣の耕作放棄地でどんどん大きな群落に成長している。それをいただいてきてまずは活けてみる。すぐやることが大切なので手軽な空き瓶に活ける。
セイタカアワダチソウの群落は次にススキの群落に遷移していく運命にあるらしい。ススキはわが畑にもかなり侵出しているので簡単に入手できる。両者をミックスして玄関に置いてみる。秋を家の中でも見られるのも「よか」でしょう。
セイタカアワダチソウを見るだけで嫌悪感のあったオイラだったが、意外に効能があるのがわかった。蕾の段階で採りこんで入浴剤にすると、肌によく、アトピー性皮膚炎にも良いという。また、若芽は天ぷらにして食べられ、花はハーブティーとして飲めるというわけだ。
トイレの片隅に、キクイモ・ネコジャラシ・イヌタデを活けてみる。背景のコンセントとか、周りの板壁に花が目立たないとかの面もあったが、じっくり見てると野草もなかなか捨てたもんじゃないことがわかる。「菊芋」の花はほぼ終了し、根っ子を食べられる時期になった。ただし、広く野生化してしまったのでとても食べる容量を超えている。
こうして、5分間でできる野の花活け花を何とか持ち続けたいものだ。花をわざわざ買わずに活けられるのが「よか」です。蒼天の空にもかかわらず午後は冷たい強風が急に吹いてきた。