山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

腹ペコイノちゃんはいずこへ!?

2012-11-20 20:15:09 | できごと・事件
 先週のわが畑はほぼ毎日出没したイノシシの天下だった。
 草刈りしたばかりの道は、まさに一面ミミズ腫れのガタガタ道となった。
 茶樹の根元はクズやヤマノイモ掘りで30cmはある穴だらけとなる。

 クズの根っこをしゃぶるほどに腹がすいているらしい。
 その迫力はツルハシより強力だ。

     
                
 じっさい、玄関からすぐの所もぽっかり穴を開けられ、石垣の石が地面に転がっていた。
 これには郵便屋さんもびっくり。

 きょうの夕方、犬のけたましい鳴声が聞こえるとともに、わが家めがけて飛んできた。
 白黒まだらの猟犬3頭が畑を通り過ぎ道草山へ。
 猟犬には発信機がついていた。
 「頼むぜ!」と目の前を走る猟犬に声をかけた。

 和宮様はイノシシが脱兎のごとく、いや猪突猛進で逃げるのを目撃したとのこと。
 猟犬はイノシシのアジトを急襲したがすでにイノちゃんは逃亡。

 その後、鉄砲の音がなかったので捕獲できたのかどうかはわからない。
 とにかく、イノシシ被害が収まればいいが、空腹にはかなわないだろうね。

 初めてみたイノシシ狩りのようす。
 猟犬の俊敏な疾駆がかっこいい。

      
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つつましい日本の原風景・熊地区の散策

2012-11-19 20:10:13 | 旅行・散策
 
昨日参加した散策会会場の天竜・熊地区は、期待どおりの山里だった。
 急峻な傾斜地に張りつくように人の営みがある。
 日本の原風景を彷彿とする景観のなかに、つつましい集落の心遣いがある。

  
 道路際の法面に咲く「ウメバチソウ」(ユキノシタ科)の可憐なこと。
 はじめはよくわからなかったが、以前、千M級のキャンプ場で見たのを思い出した。

 「梅鉢」は、天満宮の家紋だ。
 つまり、故なく失脚させられた菅原道真を慕う人々がこの家紋を使ったそうだ。
 そんな秘めた悲しみを納得させられるほどの純白さと可憐さが漂う。

         
 晩秋の秋晴れのここかしこの斜面に「リュウノウギク」が咲き誇る。
 葉を揉むと「竜脳」の匂いがするという。

                 
 暗い杉林で青緑色がひときわ目立つシダがあった。
 調べてみたら「クラマゴケ」(クラマゴケ科)らしい。
 熊地区は同じ中山間地のなかでもこうした珍しい植物が少なくない。

 それ以上に、全国でも有数の村びと全員参加のNPOを設立している。
 ガイドをしてくれたのも地元のお母さんだった。
 そこに小さな希望が満ち満ちている。
 
 
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新進の彫刻家 木下琢朗の開削

2012-11-18 19:52:01 | アート・文化
 「春野山の村」の宿泊棟の1軒をまるまるアトリエにしている地元の彫刻家木下琢朗(キシタタクロウ)の作品が昨夜のコンサート会場に展示されていた。
 木彫なのにそれを感じさせないきめ細かな太古の生き物。

  
 会場の壁には「神経細胞」のようなものが吊るされていた。
 また、一つ一つ木を削って作った天の川もどきが貼ってあった。
 来場者が魔女のように口からそれを発散させたようにポーズをとっていたのが愉快。

  
 廊下の手洗い場には小船が配置され、寝室には森のフクロウもどきが目を光らす。
 会場のあちこちに木の素材と格闘した木下さんのまなざしが鎮座する。

                 
 コンサート会場正面には杉の焚き木がピラミットのように積み上げられる。
 その積みかたにも妥協を許さない細心の思い入れが込められている。

 みずからが育った山里が疲弊してきている現状を鑿一本で開削しようと奮闘する若きアーティストの心意気に共感する。

 鑿で木を削っていく一つ一つの行為が時代を変えることにつながるのか、それで生活という日常性に埋没しないのか、日本の原風景を葬ってきた近代日本の瓦解過程に何を投じることになるのか。

 そんななか、きょうも彼は懸命に木を削り、磨く基本動作を止めない。
 それはどこか、百姓が金にもならない農作業で、鍬で土くれを耕す風景とダブって見える。
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永田砂知子さんの波紋音コンサート

2012-11-17 21:17:41 | アート・文化
 「春野山の村」(浜松市)の宿泊棟で開催された「波紋音コンサート」に出かけた。
 パーカッション奏者の永田砂知子さんが出会った鉄の創作打楽器。
 そこから独自のヒーリング音楽を表現したものだ。

     
 薄く鍛造した鉄のひびの上を軽く叩くと、水琴窟のような音に聞こえる。
 その音の高低・リズムをだんだんと変えながら奏でる世界は、古代王朝の儀式でシャーマンが演奏しているような時代にワープする。
銅鐸はきっとこんな感じで演奏されたのではないかと思い続けた。

          
 春野材がふんだんに使われている元高校生宿泊訓練施設の宿舎は、外の風のそよぎと雨音とを借景に、室内の焚き火やローソクのかすかな明かりとともに、波紋音を援護している。

 プロジュースした地元木彫家の木下琢朗(キシタタクロウ)くんの会場レイアウトは、樹の素材としっかり対峙した心遣いが生きている。

                      
 杉の炎を絶やさぬよう、また煙が出過ぎないよう細心の注意で囲炉裏の焚き火を燃やしていたのは、主催者の一人であるNPO理事長山下太一郎さんだ。

 こうしたコラボレーションは集団訓練施設につきまとう硬直を解凍している。
 都会と山村との亀裂をアートと人の輪がゆるやかにつなげている。
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ついに霜将軍が到来

2012-11-16 19:55:21 | できごと・事件
 朝起きてすぐ、和宮様が「茶畑が真っ白よ」と告げる。
 オイラは寒くて外へ出られない。
 ガラス越しに茶畑が銀色に輝いているのが見えた。
 裏庭の通りは雪が降ったように白くなっている。

        
 夏からすっかりお世話になったピーマンとパブリカの葉がすっかり霜でやられた。
 一夜にして風景が全く変わってしまう自然界の哲理。

              
                       
 キウイフルーツの葉もすべて枯れた。
 さいわい、一昨日、果実を収穫したばかりだった。
 もし、収穫が遅れていたら全滅だった。

 タマネギの畝を防寒対策として「ベタ掛け」や寒冷紗で覆ったり、ススキを刈って畝沿いに漉き込んだりで、大汗をかいた。
 イノシシ対策の次が、防寒対策だ。
 仕事がまたまた増えていく。

 毎日のように出没しているイノシシもここ数日はいたずらが少なくなってきた。
 そのぶん、他で暴れているのかもしれない。
 冬のイノシシも食料難で必死なのだ。
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茶園の援農に行く

2012-11-15 20:27:17 | 市民活動・まち育て
 磐田市でまちづくり活動をやっている知人の茶園へ援農に行く。
 前回は施肥作業をやったが、今回は整枝作業だ。
 6人で3反弱の茶園の整枝作業を行う。

    
              
 バリカン茶刈り機(二人式可搬茶刈り機)で茶樹の上を、バリカン剪枝機で左右の整枝をする。
 オイラは剪枝機を初めて体験する。
 和宮様は茶樹の枯葉排除作業。

                      
                           
 中山間部なので起伏がある。
 そこでの肉体作業はしんどい。
 気温は低いが、全身汗でびっしょり。

 夕闇が迫る直前に作業はなんとか終了した。
 茶業労働は高齢者には厳しい。
 さらに、お茶の価格も激減。
 中山間地で生きる厳しさはますます侵攻している。

 都市と農村との亀裂と格差。
 循環型社会の到来はまだまだほど遠い。  
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ツメレンゲの花が咲いたよ

2012-11-14 20:33:01 | 植物
 昨年、畑の日当りのいい所に「ツメレンゲ」(ベンケイソウ科)の幼苗を買ってきて植えた。
 今年になってはじめて花が咲いた。
 可憐な花だ。
 準絶滅危惧種らしい。

 葉の先端が鷹の爪のようであり、集まった葉の様子が仏の蓮華座に似ているのでこの名前がついたそうだ。
           
                     
 ときおり町内のコンクリートや石垣のある乾燥した所に見受けられる。
 サボテンのようだが在来種で、シーボルトがヨーロッパに紹介したという。

 先日、イノシシがその一部をかじったようだが、うまかったのだろうか、本人にはまだ聞いてはいない。

 「クロツバメシジミ」の主要な食草ということで、蝶の好きな人は、ツメレンゲをたどって珍しいクロツバメシジミを見つけるという。 
                     
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やっとナメコが出てきたぞー

2012-11-13 21:03:37 | 食彩・山菜・きのこ
 雑菌に支配されていたかのように見えたほだ木から、やっと、「ナメコ」(モエギタケ科)が出てきた。
 独特のゼラチン質がしっとり光っている。

 7~8本ほど植菌したのだからもっと出るべきだが、1本だけでもよしとしよう。
 また、「クリタケ」も出てもいいのだが、雑菌に押されて小さい。

                     
 近所でよく見るキノコは、「ヒイロタケ」(サルノコシカケ科)だ。
 色は斬新だが食べられない。

 昨日の雨でシイタケもまた小さな傘を次々出し始めた。
 あまり寒いと成長が止まってしまう。

 わが家はすでに冬の様相。
 ストーブ・炬燵抜きには生活できない。
 イノシシと冬の寒さとの戦いに身を震わせる!!??
 
 
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イノシシのアジト発見!

2012-11-12 20:35:21 | できごと・事件
 一昨年植えたハナモモが雑草の海の中に埋没していて姿が見えない。
 なかなか手がつかなかった荒地にハナモモを救いに突入。
 まずは、2mはあるススキを刈りにいく。
 このススキはいずれ畝のそばにマルチとして活用される。

 
              
 ススキを刈っていったら、なんとトンネルが縦横に走っていた。
 まちがいなく、イノシシのアジトだ。
 モグラのように地面を掘り起こし、人間がいないときはここでゆったりミミズコーヒーを飲んでいたに違いない。

                       
 わが畑はこのところ毎日のようにイノシシの掘り跡がある。
 トンネルは数十メートルにわたる。
 このアジトから出撃すれば、発見もされず、機動性も発揮できる。

 野菜そのものには手出しはしてないが、とにかく農道が穴だらけだ。
 いずれ、野菜も危なくなる。
 いよいよイノシシとの全面戦争になってしまいそうだ。
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11月の尾上ガーデン

2012-11-11 20:56:01 | 植物
久しぶりに尾上ガーデンを訪れた。
 庭は紅葉に向かってどんどん赤みが増してきているように思われた。
 そんななか、地上にはリンドウの青い花があちこち群生している。
 とりわけ、「ツルリンドウ」は茎を伸ばして花を多く咲かせている。

 
 すくっと直立している「リンドウ」もちらほら見えるが、種類も複雑で同定が難しい。
 リンドウが秋の七草にないのはおかしいくらいだ。

       
 様々な野菊が咲いているが、ヨメナ以外では、「リュウノウギク」が多いように見られた。
 葉をちぎって匂いを嗅ぐと樟脳に似たにおいがする。

              
 まだ、「ヤマジノホトトギス」が咲いていた。
 いわゆる「ホトトギス」も咲き誇っていたが、いかにもどぎつい感じだ。
 「ヤマジノホトトギス」の控え目な色合いが日本的だ。

                       
 独特な花菅の長い「セキヤノアキチョウジ」(シソ科)の青も見逃せない。
 秋は青色の花が多い感じがする。
 花柄が長いのが特徴だ。

            
 在来の山野草の多い尾上ガーデンにも外来種の「ヒメツルソバ」(タデ科)が侵入している。
 けっこう奥山にも都会にもなじんでしまったが、花は意外にコンペイトウみたいにかわいいし、葉は草紅葉になっている。

 尾上邸の長蔵寺の里山風景は見事だ。
 その日本的な「サトヤマ」を借景にまもなくコンサートが始まる。
 
                       
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