インクレディブル・ハルク
2008年/アメリカ
愛の行方
総合 70点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
おすぎ氏によれば今度のハルクのテーマは「愛」らしいのだが、私はこの作品を観てもその「愛」がどこにあるのかよく分からなかった。
アメリカン・コミックの映画化なのだから『キングコング』と『フランケンシュタイン』をミックスさせたようなデフォルメがあったりするのは当然であり、主人公の逃走の仕方がありえないなどと細かいことに文句を言うつもりはない。ハルクの体が緑色をしているのも、制服が緑色の陸軍によって‘戦争機械’にさせられた男であるという意図なのであり、そのような‘戦争機械’として精神を荒廃させられた主人公自身が‘ハルク’を抹殺して「愛」を取り戻すというストーリーのはずだったと思う。
しかし結局ラストでべティがカメラに保存していたバナーのポートレートはバッテリー切れで消えてしまい、ロス将軍は新たな‘ハルク計画’を持ちかけられることになり、逃走しているブルース・バナーはわずか1ヶ月でハルクに変身してしまう。つまり新たな戦いが始まることの暗示で終わるのである。「愛」がどこにあるというのだろうか? あるいはゾンビのようなキャラクターデザインから察して、一度抱えてしまった憎しみは断ち切れないという諦念なのであろうか? つまり「Incredible」とは「途方もない、すごい」という意味ではなく、「信用できない」という意味なのだろうか?
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気が付かれているのかどうか分からないのだが、実は『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク
のようなものは既にハリウッドで制作されえている。1996年にローランド・エメリッヒ
監督によって作られた『インデペンデンス・デイ』である。特にラストシーンは『ヤマト』
からの“引用”が多かった気がするのだが、誰も何も言わなかったところをみると
私の勘違いだったのかもしれない。しかし『ガンダム』や『エヴァンゲリオン』と観客の
関心は個人の内面に移っている時に、集団を重視する『ヤマト』が受けるのかどうか
疑問だ。キャラも弱いし、アニメの主人公が高齢だと受けが悪いと思うのだが