レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで
2008年/アメリカ=イギリス
‘革命’の挫折
総合
100点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
『タイタニック』以来のレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの共演ということで甘いラブストーリーだと思って観に行ったらとんでもない代物だった。監督が『アメリカン・ビューティー』のサム・メンデスだということを見逃していた。
『アメリカン・ビューティー』はアメリカ的な美しさを暴露した作品であったが、この作品も負けず劣らず悪意のこもったものである。
事の発端はエイプリルが地元の劇団の舞台に立ったことから既に始まっている。他の役者の演技がひどかったのに対してエイプリルだけが生き生きとしていたということはその舞台のみならず、普段の生活においても当てはまることだったのであろう。同じことは夫のフランクにも当てはまる。毎日の単調な仕事にうんざりしていたフランクが出任せで言ったことが高い評価を得てしまうということは、逆に考えるならば彼の仕事というのはどれほど所得が増えるとしてもその程度のレベルだということである。
2人の思いは一致してパリへ移住することにする。傍目には幸せそうに見える2人なのだから、何故2人がわざわざパリに移住することにするのか誰にも理解できない。唯一2人を理解した人物は心を病んでいるジョン・ギヴィングスだけである。‘革命’を起こすということは心が病んでいる行為に見えるのであるが、刺激を求めて生きるのならば常軌を逸しなければならないし、生きる意味を極めるならば‘ママゴト’を放棄して必然的に本心の赴くまま‘生き生き’となるのである。
パリ行きを断念したフランクを非難したジョンに対して、フランクは「他人の気持ちも理解できない人間に文句を言われたくはない」とジョンに言う。しかし実は心が病んでいても健全であっても他人の心など完全には理解できないし、うかつにもフランクのように本心を曝け出してしまったらエイプリルのように心が追い詰められてしまう。だから一番良い夫婦のあり方というのは皮肉にもラストシーンで描かれているように、妻ヘレンに言いたいことを言わせておいて、自分の補聴器のヴォリュームをゼロにして聞いている振りをしているハワードのようなあえて心を通わせない対処の仕方なのである。傑作といってもいいとは思うが気分が滅入る。
この作品は1955年という設定であるが、この後に‘DINK(Double Income, No Kids)’というライフスタイルが流行るようになる。
ソフトバンクお笑い「S-1」で1億円!(日刊スポーツ) - goo ニュース
ようやくまともなお笑いバトルが始まるのかと期待してしまう。とにかく最近のお笑い
バトルは酷すぎた。例えば「キング・オブ・コント2008」では初代王者にバッファロー
吾郎が選ばれていたが、誰が見てもバナナマンの方が面白かったわけだし、昨年
のM-1にしてもNON STYLEが優勝していたが、これも誰が見てもオードリーの
方が面白かった。要するに今のお笑いバトルは吉本興業のプロモーションに利用
されているにすぎないのだ。このS-1は視聴者が審査員であるのだから公平な
審査がなされるであろう。月のチャンピオンでさえ1000万円もらえるのだから、
既成のお笑いバトルの質の低下は避けられないであろう。