原題:『Overlord』
監督:ジュリアス・エイヴァリー
脚本:ビリー・レイ/マーク・L・スミス
撮影:ローリー・ローズ/ファビアン・ワグナー
出演:ジョヴァン・アデポ/ワイアット・ラッセル/マティルド・オリヴィエ/ジョン・マガロ
2018年/アメリカ
「Overlord」というよりも「Overload」的な作品について
タイトルの「オーバーロード(Overlord)」作戦とは第二次世界大戦でドイツ軍に占領されたフランスを解放するための連合軍の一連のコードネームで、1944年6月6日のノルマンディー上陸作戦(D-Day)が山場で、エドワード・ボイス二等兵やルイス・フォード伍長たちは飛行機でその激戦地に送られたのである。
ここまでは大まかには史実なのであるが、本作の特異とする点はナチス・ドイツが強制収容所で行っていた一連の医学的な人体実験の中で、撃たれても刺されても死なない薬の開発も行っていたという設定で、それは必然的にゾンビの製造で、だから作品後半は戦争映画ではなくホラー映画と化すのである。
もちろん発想は悪くはないのだが、全体的に重い感じで後味は決して良くはない。