MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『首』

2023-11-26 00:59:20 | goo映画レビュー

原題:『首』
監督:北野武
脚本:北野武
撮影:浜田毅
出演:加瀬亮/西島秀俊/浅野忠信/大森南朋/遠藤憲一/木村祐一/中村獅童/勝村政信/寺島進/桐谷健太/六平直政/荒川良々/寛一郎/小林薫/岸部一徳/ビートたけし
2023年/日本

「壮大なちゃぶ台返し」について

 新選組を男色の視点から描いた『御法度』(大島渚監督 1999年)はあくまでも秘め事として男色を描いていたのだが、本作はもはや当時は男色など当たり前だったという前提で描かれている。それは監督の解釈というよりも「軍団」を率いる北野武の資質の問題であろうし、実際に北野監督は既に『3-4X10月』(1990年)から自ら男色を演じていたのである。
 あれだけ首にこだわり、次々と首を切り落として観客の視線を集中させておきながら、ラストシーンにおいて羽柴秀吉(ビートたけし)が「光秀が死んだかどうかが分かれば、首なんかどうでもいいんだ!」と啖呵を切って光秀の首を蹴っ飛ばす壮大なちゃぶ台返しは、近年観た映画の中でもっともきれいに決まったオチだと思う。


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/moviewalker/entertainment/moviewalker-1167767


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