MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『破墓/パミョ』

2024-11-03 00:58:18 | goo映画レビュー

原題:『파묘』 英題:『Exhuma』
監督:チャン・ジェヒョン
脚本:チャン・ジェヒョン
撮影:イ・モゲ
出演:チェ・ミンシク/キム・ゴウン/ユ・ヘジン/イ・ドヒョン/キム・ジェチョル/キム・ミンジュン/パク・ジョンジャ/小山力也
2024年/韓国

「村山」を巡って

 主人公の2人(ファリムと弟子のボンギル)は巫堂(ムーダン)という朝鮮半島のシャーマンらしく、ロサンゼルスの富豪の跡継ぎの新生児が患っている謎の病気を治して欲しいという家族の依頼で、風水師のサンドクと葬儀師のヨングンの協力も仰ぎ、その家族の100年前の先祖の墓を掘り返して改葬することになる。
 その過程でその先祖が朝鮮半島を日本が統治していた時代に親日派だったということで処罰の意味で埋葬に相応しくない山奥に埋葬されていたことで成仏していなかったことが原因だったと分かるのだが、改葬するものの棺桶から抜け出した祖父の霊に依頼主のパク氏と彼の父親が呪い殺されてしまう。
 火葬したことで解決するはずだったのだが、墓を掘っている最中に蛇を殺した墓堀人が体調を崩し、再び同じ場所を訪れると棺桶が埋められていたその下に縦に埋められているもう一つ巨大な「棺桶」を発見してしまうのであるが、そこには「狐」という異名を持つ「むらやまじゅんじ」という名前の日本人の陰陽師で関ヶ原の戦いの頃の人物が閉じ込められていたらしい。実際に村山智順という人物はいるらしいのだが、「むらやまちじゅん」と読み、彼は東大卒業後、朝鮮総督府中枢院の嘱託として朝鮮の民間信仰を調査していた人物で関ヶ原の戦いの時代とは全く関係が無いし、もしも「キツネがトラの腰を切る」と頻繁に出て来る言葉が、いわゆる「日帝風水謀略説(鉄杭事件)」を指すのであるならば、「むらやま」とは1994年に日本の首相だった村山富市のことになる。
 てっきり筆者の知らない歴史的事実が描かれているのかと思って調べてみたものの、史実はほぼほぼ無視なのであるが、ホラー映画だからいいのか? 2024年韓国No.1大ヒットしちゃってますけど。


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/moviewalker/entertainment/moviewalker-1225778


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