THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

圧縮比の測定

2006-12-13 21:26:17 | XR250

エンジンを組んでいく前にもう一つやらなければならない事がある。それは燃焼室容積の測定である。
タケガワのボアアップピストンキットは圧縮比11.0との設定であるが、実際にそれが正しいのか知っておくべきである。燃焼室やピストントップ、バルブ等は磨いてあるので、キットの設定自体が正しくても、自分の作業によって数字が狂ってくる可能性もあるし、キットの公称が間違っている場合だってあり得る。
今回の俺のXR250(MD30)のスペシャルエンジンのコンセプトの一つに高圧縮というのがあった。XR250R(ME08)ピストンやRFピストン、ワイセコ、JE等の場合に比べて、何か一つ位はアドバンテージを持たせたかったのであります。
で、実際に数字を知った所で別に実用上のメリットは無い。2気筒以上のエンジンであれば各シリンダーのバランスという意味で、燃焼室容積を知る理由は大いにある。だが単気筒では数字そのものに意味は無い。俺の様なプライベーターがXRに於いて圧縮比を知る理由、それは「俺のXRは圧縮比11.0だぜ!」と自慢する為に他ならない

燃焼室容積を測定する。
この作業、方法はある程度知っているもののやった事が無い。ネットで検索してみると、どうやら次の様な手順にて行うらしい。

まずメスシリンダーに正確な量の液を用意する。ここからスポイト等で液を取り、アクリル板で密閉した燃焼室に移していく。最終的にメスシリンダーに残った量から容積を割り出す・・・という物。
つまり注射器やスポイトで何度も液を注入していると、その目盛りの不正確さ(特に最後の一目盛り)から、最終的に大きな誤差が出てしまうという事らしい

但しこの手順を紹介しているHPは、どうやら四輪のエンジンの容積を量っている様である。つまりバイクに比べて容積が大きいのである。
ノーマルXR250(MD30)の圧縮比は9.3なので、現在でも容積はせいぜい27cc前後である筈だ。このHPで紹介されている手順のように何度も液を取って移して・・・を繰り返さなくても良さそう。なので、元々自分自身が認識していた方法、直接注射器で注入して、その目盛りで量る方法で行う事とした。

ちなみにこのHP、俺と同じく「圧縮比を知る理由は、自慢する為」とハッキリ言っている。親近感湧きますな。

注射器。これは商売柄持っていた。アクリルの接着材(メチクロと呼ばれる溶剤)を注入するのに使用する物で、1000円もしない。目盛りは30ccまで刻まれている。
密閉に使うアクリル板。これも商売柄持っていた。10mm厚のクリヤ板で、切断&磨き仕上げしたものの仕様変更によってボツになり、工場の肥やしになっていた物。これにテーパー穴を開けて使う。

さて、注射器の目盛りは如何ほどアテになるのか? 
ノギスにて計測した所、最初の一目盛りはともかくとしても、それなりには正確な様だ。シリンダー内側とピストンの摺動面にグリスを塗布(一般的にはワセリンを使う)。

Epsn2478

ベタ付け面にもグリスを塗り、アクリル板をセット。
最初に使った液は、MOTUL5100の15W-50。が、コレは固すぎた。次に発電機用にストックしていたカストロール10W-30。まだ固い。で、そのカストロールを灯油で半割り位にしてみたところ、丁度良かった

Epsn2479

Epsn2480

①最初に30ccを注射器内に用意して燃焼室に注入。3cc残ったのでヘッド側の容積は27ccである。
②今度はシリンダー側。ピストントップはシリンダー&ヘッドの合わせ面よりも飛び出しているので、上死点を出した後、正確に5mm下げる。勿論ダイヤルゲージを使用する。5mmじゃなくても、計算しやすい数字であれば何でも良い。ヘッドと同じ要領で容積を量ると
19cc。ボアは77mmなので、ピストントップが真平らだとすると23.283ccの筈。23.283-19=4.283。これがピストントップの飛び出した分の容量なので、先の27ccから引いてやると、22.72cc
③忘れてはならないのがヘッドガスケットの厚み。これは実測で0.6mmなので、
2.79ccとなる。

Photo_7

差引すると燃焼室容積は実測で25.51ccである。これが正しいとすれば圧縮比10.8となるが、仮に圧縮比11.0とすると燃焼室容積は25.17cc。その差0.34cc。これは測定誤差として考えても良い範囲である。

そんな訳で我がXR250馬邪のスペシャルエンジンの圧縮比は11.0という事にしておきます。
最後に一言、「俺のXR、圧縮比は11.0だぜ!

補足加筆:使用した注射器は1cc毎の目盛りしかない(目盛りの間隔は1.3mm)。また気を付けて作業しても微妙に漏らしてしまう事、アクリル板をグリスにて固定しているのでグリスの厚み分の誤差がある事、クラッシャブルのヘッドガスケットの厚みをノギスで測っている事など、計って得た数字はどちらかといえば実際よりも多目となり、圧縮比も低めの計算結果が出ているであろうという判断により、上記の様なポジティヴな捉え方(爆)をする事とした。それぞれ二回ずつ計測しているが、1cc単位の目盛りの読み取りでは差は無かった。

コメント (2)
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ようやく一段落

2006-12-12 22:55:50 | チョイ毒エッセイのようなもの

っつってもまだ年末独特の進行は続いてますが。

完全放置プレイとなってしまっていたこのブログ、取り敢えず11月21日以降になにがあったのか・・・?という所から。

まず、22日に嫁さんのお祖母さんが亡くなった。実は嫁さんの実家は宮崎県である。素直にセントレアから宮崎空港に飛べば良いのだが、色々と理由があり(この場では長くなるので割愛、またいずれ)ハイエース自走で行く事になった。自宅から嫁さんの実家まで1100kmある。幾度と無く宮崎には行っているが、飛行機で行ったのはたったの1回。その他はクルマかバイクで自走している。ハイエースにバイク2台積んで行った事もあった。俺は通常は全く途中で休憩しないので大体10時間位で到着するのだが、天王山トンネルを越えた所で安心してパンを食い始めた結果、吹田JCTで分岐するのを忘れて阪神高速に入ってしまった。ちとコレで消耗してしまい、一度PAにて仮眠。それでも11時間位で到着。

Epsn2461_2

写真は、いつも突然現れて、呆気に取られている間に通過してしまう関門橋。
先代ハイエースに乗っていた時は大事に走れば無給油で九州に上陸できたのだが、現行ハイエースでは無理っぽい。600km強で貧乏ランプ(燃料警告灯)が点灯してしまう。
23日の朝8時頃出発して7時頃着いた。この日がお通夜、24日にお葬式。神式のお葬式だったのだが、仏式の経験しかない俺には結構なカルチャーショックがあった。
式終了後、そのまま帰路に着く。途中で仮眠し、25日の朝には帰ってきて仕事を始めた。

Vfsh0001_1

25日土曜日は、遅ればせながら(遅すぎ?)我がチーム田中麗震愚の、坂内2DAYSの打ち上げ。世界の山ちゃんにて手羽先を食いまくる。結局N目君家で朝まで寝てしまった。で、ふと目が覚めると9時。皆はまだ寝ていたが、仕事の約束があったので速攻で会社に行き、現場へ急行。この後怒涛の爆忙状態に突入する事になった。

それと、コレも遅ればせながら、坂内2DAYSのDVDをN川君より受け取った。ここ数年連続して、2DAYS参戦時はビデオを撮影している。
N川君と、ヘルパーに来てくれたシマーチ君がそれぞれでビデオ撮影してくれたし、プロカメラマンのN目君が写真を撮ってくれたので映像&画像は充実している。で、何度か見て研究してみた。
全く状況を把握していなかったスタートだが、かなり後方からのスタートだったものの、我乍らなかなかのスタートダッシュだ。38台中30番目くらいのグリッドだったが、イキナリ12位前後?に浮上。その後のDUNLOP看板前(位置的にはスタート位置の真上で、直線距離では30m位しか離れてない)で9位。オープニングラップを帰ってきた所で2位。TOPで帰ってきたOPENクラスのチームは、スタート位置が遥か前方でDUNLOP看板前も2位で通過していたから、かなり上出来でしょう? で、そのOPENクラスのマシンは何かあったのだろうか、次のショットでは俺の真後ろに映っている。
ちなみに…レース前に「ホールショット或いはオープニングラップTOPの場合金津園オゴリ」と話していたら(参考過去記事)、N目君は「○ドベンチャー(ディフェンディング・チャンプ、個人的にライバル視)や○ッドマン(知人が所属するチーム)とか、速いチームがいるから無理」と言ってたなあ。彼らよりも後方グリッド&スタート後の順位も後ろで、オープニングラップを帰ってきてこの順位。しかも俺はリターンライダー。バイクは10年落ち! どう説明つけるんじゃい! ウヒャヒャヒャ(吹け上がり気味)!!
動画は、自分が走っているところを客観的に見る事ができるので、練習の参考になる。OFFを始めた頃は周りにビデオカメラを持っている人間がおらず、一緒に走りに行った友人にチェックしてもらうしかなかった。今思い出すと笑ってしまうのだが、初心者だと他の走行者に比べて異常に遅くて地味に見えたので、速さよりも派手かどうかをポイントにしていた。何周か走ってきた後、「ハデだった?」「いや、それほどでも。むしろ、地味かな。」「クソッ、もう一回走ってくる。」みたいな感じ(笑)。なので遅いのに無意味にスライドさせて走って、良くコケていた。「転ぶ為に走っている」とまで言われていた。
現在はまあそれなりには見えるかな・・・といった感じだが、明らかにフォームそのものがオカシイ。何となく下半身に力強さが無く(変な意味ではアリマセン)、上体を支えきれてない雰囲気。それと、左右非対称(爆)。これを参考にして冬の間に基本練習からやり直そう。おっと、その前にバイクを組まなければ。

それと、嫁さんの腹の中にチビ3号がスタンバイしている事が判明。平成19年8月7日予定。男の子を切望しておりますが、女の子だった場合???エンドレスに仕込み続ける所存で御座います。

コメント (2)
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目下、放置中。

2006-12-05 18:56:27 | XR250

忙しいのです、仕事が。
こんなチンケブログの更新を楽しみにしているお方がいらっしゃるとは思えませんが、スミマセン。全く前回記事の時からXRの作業は何一つ進んではおりませぬ。

弊社は通常は店舗の看板ばかりを手掛けているので、例年だと今の時期には今年の仕事の殆どが終了している筈なのだが、何故か忙しい筈の11月はパッとせず、今頃になって全開状態。同業他社も同じような感じらしい。

そんな中、ノーマル・フライホイールの重量を量る事に成功。いつも良く行くネジ専門店に、3kgまで量れる秤があったのである。この店ではネジの個数を数えるのに使っている。

Epsn2465

だが、驚愕の事実が発覚。2400g程度かと思っていたノーマルフライホイールは、なんと2204gであった。それにしても、削った量と軽量化済みフライホイールの重量とのツジツマが合わん…?
と思って計算し直してみると、何と計算間違いをしていた(爆)。

今迄470g削ったと思い込んでいたのだが、
{((フライホイール外周半径)2*3.14159*フライホイール厚み)-((削った後の外周半径)2*3.14159*フライホイールの厚み)}*鉄の比重=削った重量。
[(55*55*3.14159*10)-(45.5*45.5*3.14159*10)]*7.8=233.9g

ノーマル2204g-233.9g=1970.1g。
現在の軽量化後のフライホイールは1964g。ツジツマが合いました(笑)。
ナンだ、10%チョイの軽量化か(爆)。もっと削らねばイカン。

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