■野菜や近江の赤こんにゃくを焼く
■松喜・フィレ 顔見世
鉄板焼きで、野菜や近江名物の赤こんにゃくを、じっくり焼き始めてくれました。
その傍らで、これから焼いてくれる近江牛(一番小さい単位:120g)を、見せて、焼き方を尋ねてくれます。
勿論、「このお肉が一等美味しくなるように焼いてください」と頼みます(笑)。ミディアム・レアとのこと。お任せです。
くすくす。金箔の飾り文字♪このお肉、大事にここへきたのだなっ…そう受け止めて、嬉しく感じました。
明治の初め、こちらのお店のご先祖は、近江牛を横浜へ送りだす仕事をされていて。東海道を二週間近くかけて難儀な輸送をされていたそうです。
肉質にかかわることを恐れて、神戸港から横浜港へ、日本郵船のデッキに牛を積んで、大量に安定しての輸送を可能にした智恵のある方だったのです。
しかし、そのことが、近江牛ではなく、港の名前から神戸牛と呼ばれるきっかけにもなってしまう時代でもあったそうです。
当時、銀座にあった牛肉専門店の松喜屋に納め続けた近江牛は、明治から昭和に至るまで、皇室におさめられたとのこと。その縁をもって、松喜屋ののれんわけにて、精肉店の他に、牛肉専門のレストランを開け、今に至る歴史になるそうです。
銀座の松喜屋は今は移転し、歴史に名を留め、いくつもの牛肉専門店に名前を伝えているのでした。
誠実に商いを続けて今に至る。こういう話にぐっとくる大人であるのです(笑)。
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